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2024.04.08

4.11~16アジア選手権(キルギス)出場の男子フリースタイル・チームが出発

 

 4月11日(木)からキルギス・ビシュケクで行われるアジア選手権に出場する男子フリースタイル・チームが4月7日、成田空港から出発した。

 パリ・オリンピックのアジア予選(19~21日)まで続くアジアの闘いがスタートするが、赤石光生・強化本部長は、アジア選手権もアジア予選も、出場する選手には「今までやってきたことを出してほしい。練習したものを出せば結果はついてくる」と期待。アジア選手権にはオリンピック代表内定5選手(男子1・女子4)が出場するが、「やるべきことを残してしまうと、悔いも残る。悔いのないよう、練習してきたものを出してほしい」と話した。

 4年後のオリンピックを目指す選手には「積極的に攻撃して、負けても次につながる試合をしてほしい」と望み、アジア選手権でいい成績を挙げて、予選に流れをつないでくれることを期待した。

▲キルギスへ向けて出発した男子フリースタイル・チーム

 男子フリースタイルの湯元健一コーチ(日体大教)は「国際大会を何度も経験している選手が多く、勢いがあるチーム。全員がメダルを目指してほしい」と望み、外国選手はパリ・オリンピックの代表予定選手も出てくるので、試合を通じて今の自分の立ち位置を把握してほしいと言う。

 昨秋のアジア大会で国際舞台に復帰した北朝鮮がどこまでやるかもチェック項目。「勝負強さがある。日本選手がどう闘えるかを見てみたい」と言う。赤石本部長と同様に、「日本は次世代を目指す選手も強いことを見せて、予選へ勢いをつなげたい」と話した

 米満達弘コーチ(自衛隊)は「外国もすごいメンバーが出てくるけど、日本チームは総合(国別対抗得点)優勝も目指せるメンバー」と選手を信頼する。「自分のベストを尽くしてほしい。そこから課題が見つかる」と期待した。

U23世界の連続メダルを経てシニアのアジアへ挑戦する白井達也(佐賀県スポーツ協会)

 86kg級の白井達也(佐賀県スポーツ協会)は、U23世界選手権で2022年優勝、2023年2位を経て、初のシニア・アジア選手権出場。「2022年のワールドカップで負けたカザフスタン選手(アザマト・ダウレトベコフ)がエントリーしている。去年の世界選手権で3位になった選手。今までやってきたことを、自信をもってぶつけたい」と言う。

 U23で世界のメダルを手にしたとはいえ、重量級の場合、シニアははるか高いレベルだと実感している。しかし、「そこを勝たないと今後はない、勝ちを意識して闘いたい」と言う。シニアとして本格的な世界挑戦となるので、「新たなスタートと考えています」と話した。

 3月の「ヤシャ・ドク&ベービ・エムレ国際大会」(トルコ)の61kg級で優勝した65kg級の小野正之助(山梨学院大)は「2年前の世界チャンピオン(ラフマン・アモウザドハリリ=イラン)、ヤシャ・ドク大会の65kg級のチャンピオン(ウルクベク・ジョルドシベコフ=キルギス)、アジア大会優勝のモンゴル(ツルガ・ツムルオチル)、すごいメンバーが集まりました。だからこそ、よかった。全員と試合がしたい。優勝したい」と気合を入れる。

 ヤシャ・ドク大会の優勝だけでマークされるものかどうか「分からない」としながら、「できる技は限られている。マークされても、やることは変わらないです」と苦笑い。体重は65kg級に満たないので、今後の階級については決めていないが、「これで優勝したら、65kg級でやろうかな、と思います」と話し、今後の階級を決めるための重要な大会と位置づけた。

古里愛里審判員(茨城・東洋大附牛久中高教)が日本女性で初参加

▲小池邦德・UWW審判員(中)、沖山功・日本協会審判委員長(右)とともにキルギスへ向かった古里愛里審判員

 アジア選手権からアジア予選にかけて、古里愛里審判員(茨城・東洋大附牛久中高教)が参加する。両大会とも日本の女性審判員が参加するのは初めて。同審判員は、世界ベテランズ選手権やU17、U15の国際大会を裁いたことはあるが、シニアは初。それがアジア選手権という大きな舞台となり、「緊張して、ここ数日、寝られませんでした」と言う。

 それでも「非常に光栄な機会を与えてもらいました。新学期にもかかわらず、行かせてもらえることに職場へも感謝の気持ちでいっぱいです」と多くのサポートに感謝し、「成果を出してきたいと思います」と言う。「オリンピック参加への第一歩?」との問いに、「そうなるように頑張ってきたい」ときっぱり。


大会スケジュール=試合開始は日本時間午後2時または2時半、ファイナルは午後9時

4月11日(木)男子フリースタイル57・65・70・79・97kg級
   12日(金)男子フリースタイル61・74・86・92・125kg級
   13日(土)女子50・55・59・68・76kg級
   14日(日)女子53・57・62・65・72kg級
   15日(月)男子グレコローマン55・63・77・87・130kg級
   16日(火)男子グレコローマン60・67・72・82・97kg級


日本選手団・役員

【チームリーダー】赤石光生(日本オリンピック委員会)、【コーチ】豊田雅俊(警視庁)

【男子フリースタイル・コーチ】湯元健一(日体大教)、米満達弘(自衛隊)
【女子コーチ】金浜良(サントリー)、志土地翔大(ジェイテクト)
【男子グレコローマン・コーチ】馬渕賢司(恵峰学園)、鶴巻宰(自衛隊)

【ドクター】田中哲平(JCHO東京山手メディカルセンター)、【トレーナー】野呂賢二(JSC業務委託)、秋山未来(JSC業務委託)

【帯同審判】沖山功(香川・中部支援学教)、古里愛里(茨城・東洋大附牛久中高教)


男子フリースタイル・日本代表選手

▼57kg級 弓矢健人(日体大)
▼61kg級 田南部魁星(日体大)
▼65kg級 小野正之助(山梨学院大)
▼70kg級 青柳善の輔(クリナップ)
▼74kg級 髙橋海大(日体大)
▼79kg級 神谷龍之介(日体大)
▼86kg級 白井達也(佐賀県スポーツ協会)
▼92kg級 三浦哲史(拓大)
▼97kg級 伊藤飛未来(自衛隊)
▼125kg級 山本康稀(日大クラブ)







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