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2024.04.10

4.11~16アジア選手権(キルギス)出場の女子チームが出発

 

 4月11日からキルギス・ビシュケクで行われる2024年アジア選手権に出場する女子チームが4月9日、成田空港から出発した。女子は13・14日に行われ、パリ・オリンピック代表内定選手が4人、同オリンピック出場は逃したが、世界チャンピオン復帰を目指す金城梨紗子(サントリー)らが出場する。

 金浜良・女子ヘッドコーチ(サントリー)は「オリンピック代表内定選手は、実力を出し切って今の自分の状況を確認してほしい。他の選手は、上位入賞を目指して頑張ってほしい」と期待。昨年の大会で「金5・銀2・銅2」を獲得して、国別対抗得点で中国に大差をつけた優勝の再現を目指す。

 昨年のアジア大会で北朝鮮が国際舞台に復帰し、1選手が優勝、2選手が銀、1選手が銅と、台風の目とも言える活躍をした。今回、1番手はオリンピックのアジア予選にエントリーしており、アジア選手権に出場するのは2番手選手と思われるが、その勢いはちょっぴり気になるところ。それでも「今の日本選手の実力をもってすれば問題はないと思う。緊張感をもって闘えるのは、いい経験になる」と、参加を歓迎した。

▲キルギスへ向かった女子チーム

「さらに進化した須﨑優衣を見せたい」

 50kg級の須﨑優衣(キッツ)は、1月の「ザグレブ・オープン」(クロアチア)に続く国際大会で、オリンピック前の最後の実戦練習と位置づける。「圧勝で優勝して、オリンピックへ向けて自信と勢いと弾みをつけたい」と話し、目指すはザグレブ・オープンと同じ全試合快勝での優勝。

 エントリーが14選手と多いが、「ザグレブ・オープンから、さらに進化した須﨑優衣を見せたい」と言う機会が増えるわけで、歓迎すべきこと。「絶対に優勝したい」と繰り返した。

 59kg級に出場する金城は、間もなく2歳になる長女を実家の母に預けての参加。遠征前の練習を含めると2週間以上、離ればなれになり、これは初めてのこと。「ちょっと寂しいですけど…」と話しながらも、「一戦一戦を頑張りたい。今回の結果で、明治杯以降の闘いも変わってくる」と、東京オリピック以来、約2年8ヶ月ぶりの国際大会に燃える。

 経験値からして、国際大会だからといって特別に緊張することはないと思えるが、「緊張しています」と意外な言葉。海外に行っての試合となると、2020年2月のアジア選手権(インド)以来で、2018年アジア大会(インドネシア)のあとは、常に妹の友香子(サントリー)と一緒の国際大会参加。ちょっと違う感覚のようだ。

 まして、昨年の世界チャンピオンのザン・キ(張琪=中国)がエントリーしているので緊張感は嫌でも高まる。「オリンピック階級に移ると思っていたので、出てくるとは思わなかった。その選手に勝てば大きい」と話し、世界一への復帰へ向けてスタートする。

▲出発前のミーティング


 ■57kg級・櫻井つぐみ(育英大助手=昨秋の世界選手権以来の大会出場)「外国の一番手の選手はアジア予選に出るようで、若手選手が多くエントリーしています。ここまでしっかり練習してきたので、どこまでできるのか試し、オリンピックへ向けてのいい大会にしたい。(北朝鮮のエントリー選手は2019年アジア・ジュニア選手権の優勝選手)あのときは自分が2回戦で負けて、(反対ブロックの北朝鮮とは)試合はしていません。闘えるのは楽しみです。中国の選手とも闘ったことないんです。だれが相手でも全力で頑張ります」

 ■62kg級・元木咲良(育英大助手=世界チャンピオンのアイスルー・チニベコワがエントリー)「(これまで)2回負けているので、今回とオリンピックで2回勝てるように頑張ります。相手の地元で、完全アウェーになりますが、1月のザグレブ・オープンで負けて、研究と対策をしたし、自分自身も強くなったと実感しています。中国のリリとはザグレブ・オープンで試合をして、やりづらかった相手です。今度はしっかり勝ちたい。オリンピック前の最高の実戦練習になると思います」

 ■68kg級・尾﨑野乃香(慶大=初めての68kg級の国際大会)「楽しみです。プレーオフが終わってから、一段と体重を増やしましたし、練習を一生懸命にやってきました。68kg級でどこまで通用するか試すこともですが、自分の力を出して勝つことを目標にしたい。(日本代表がかかる試合が続いたが)今回は通過点としての大会。1試合、1試合に課題を見つけられるような闘いをしたい。その中でも、強豪選手に自分の強さをアピールしたい。オリンピック前の最後の大会になるかもしれないので、しっかり自信をつけたい」


大会スケジュール=試合開始は日本時間午後2時または2時半、ファイナルは午後9時

4月11日(木)男子フリースタイル57・65・70・79・97kg級
   12日(金)男子フリースタイル61・74・86・92・125kg級
   13日(土)女子50・55・59・68・76kg級
   14日(日)女子53・57・62・65・72kg級
   15日(月)男子グレコローマン55・63・77・87・130kg級
   16日(火)男子グレコローマン60・67・72・82・97kg級


日本選手団・役員

【チームリーダー】赤石光生(日本オリンピック委員会)、【コーチ】豊田雅俊(警視庁)

【男子フリースタイル・コーチ】湯元健一(日体大教)、米満達弘(自衛隊)
【女子コーチ】金浜良(サントリー)、志土地翔大(ジェイテクト)
【男子グレコローマン・コーチ】馬渕賢司(恵峰学園)、鶴巻宰(自衛隊)

【ドクター】田中哲平(JCHO東京山手メディカルセンター)、【トレーナー】野呂賢二(JSC業務委託)、秋山未来(JSC業務委託)

【帯同審判】沖山功(香川・中部支援学教)、古里愛里(茨城・東洋大附牛久中高教)


女子・日本代表選手

▼50kg級 須﨑優衣(キッツ)
▼53kg級 原田 渚(育英大)
▼55kg級 清岡もえ(育英大)
▼57kg級 櫻井つぐみ(育英大助手)
▼59kg級 金城梨紗子(サントリー)
▼62kg級 元木咲良(育英大助手)
▼65kg級 吉武まひろ(長崎県協会)
▼68kg級 尾﨑野乃香(慶大)
▼72kg級 新倉すみれ(神奈川大)
▼76kg級 松雪泰葉(ジェイテクト)







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