(2024年4月13日、キルギス・ビシュケク)
■50kg級優勝・須﨑優衣(キッツ=北朝鮮と中国にやや粘られたが、順当に優勝)「オリンピックへ向けて、もっと進化しないとなりません。(初戦の北朝鮮戦は徹底的に守られ)相手の勝つための作戦として、ロースコアで進めて最後に仕掛ける、があったと思います。その戦略にはまってしまった、という感じはします。守ってくる選手に対して、どう勝つか、ということを研究したい。苦しい展開でも勝てたことは自信にしたいけど、ああいう展開に持っていかせないようにしたい。
(決勝の中国戦は)タックルにこだわらず、がぶりとかでポイントを取ろう、という意識で闘いました。技の連携とか、もっと改善すべき点が分かりました。もっと練習したい。(これからも世界中から研究されることが予想されるが)相手どうこうより自分自身の問題だと思います。自分が成長すれば、相手の研究を越えられると思います。あと4ヶ月、人生をかけて練習に取り組みたい」
■55kg級優勝・清岡もえ(育英大=2023年の「ザグレブ・オープン」以来の国際大会優勝)「去年もチャンスがありましたが、けがで出られませんでした。その思いを晴らせたかな、と思います。今回のチームには世界のトップレベルの選手がたくさんいたので、パワーをもらいました。見ていて、自分も同じようにできる、と思い、緊張はしていましたが練習通りの動きができました。3試合目、4試合目は本当に動きがよかったと思いますので、それを1試合目から出せるようになれたらいいな、と思います。
今年は非オリンピック階級の世界選手権に出て優勝することが目標。それを達成できるように、もっと練習したい。明治杯へ向けてこの優勝で自信ができました。(兄の幸大郎がこのあとオリンピック予選に挑むが)いい流れをつくれたと思います。日本で応援します」
■68kg級優勝・尾﨑野乃香(慶大=68kg級で初の国際大会を3試合快勝で優勝)「68kg級で初の国際大会で優勝できたのは、これまでの練習や筋力トレーニングの成果が出たからだと思います。(68kg級での外国選手について)初戦で中国選手と当たり、この程度の力か、と感じました。日本ではもっと力のある選手と闘っています。でも、62kg級や65kg級の選手と比べると弱くはないな、と思います。これからの調整について、まだはっきりまとまってはいませんが、この大会で感じたことを日本に持ち帰って考えたい。
世界2位のモンゴル選手と闘いましたが、ああいう組んでくる選手との闘いは得意なので、うまくはまりました。決勝の相手のインド選手は力強さがあった。選手ごとにスタイルが違うので、どの選手にも勝てるレスリングをしないとなりません。スピードを生かし、外国選手に『62kg級のオザキと変わらないじゃん』と言わせる闘いをしたい」
■59kg級3位・金城梨紗子(サントリー=東京オリンピック後の初の国際大会でメダル獲得)「東京オリンピックが終わってレスリングをやめるつもりだったけれど、日本代表に戻って来られたのはうれしいことです。だれが(復帰を)想像していたでしょうね(笑)。負けたことを含めて、勝負の世界に戻って来られたことを実感します。初戦が世界チャンピオンで、名前の変わった私のことを知っていたかどうか分かりませんけど、お互いのかけひきにも勝負の世界を感じました。勝てない相手ではなかった。
優勝はできませんでしたが、幸せを感じながら闘うことができました。会社から思う存分やらせてもらえる環境をつくってもらい、感謝の気持ちでいっぱいです。(日本に残してきた)娘がネットの画面を見て、母(娘にとっての祖母)が何も言っていないのに、『ママ、かっこいい』って言ったらしいいんです。娘はそれを覚えてはいなくても、私にはずっと胸に刻まれることです。早く帰国したい」