4月19日(金)からキルギス・ビシュケクで行われるパリ・オリンピック・アジア予選に出場する男子フリースタイル・チームが4月15日、成田空港から出発した。同スタイルは19日に行われ、各階級とも上位2選手(決勝は行わず)に出場権が与えられる。
男子フリースタイルの小幡邦彦ヘッドコーチ(山梨学院大教)は「アジア選手権のチームがいい成績を残してくれて(金2・銀1・銅2)、いい流れで予選に入れる。現状で考えられる最高のメンバーで臨む。選手は『これで負けたら終わり』という気持ちで闘ってほしい」と要望。86kg級は昨年の世界選手権で3ヶ国が出場枠を獲得し、今回の予選には加わらないなど追い風のある階級もあるが、「どの国も最強の選手が出てくる。簡単に勝てる相手はいないので、1試合、1試合を力を出し切ってほしい」とも付け加えた。
今大会と5月の世界最終予選を経て、全階級の出場権獲得が目標。「選手が力を出せるようサポートしていきたい」と話した。
湯元進一コーチ(自衛隊)は「各選手でしっかり準備していると思う。その力を十分に発揮できれば結果はついてくる」と選手を信頼。今月初めの直前合宿が、体調不良者が出たため途中で打ち切りとなったが、「調整への影響はない」ときっぱり。アジア選手権の好成績の「勢いをもらいたい」と言う。
■65kg級・清岡幸大郎(三恵海運)「緊張はまったくしていません。やることはすべてやってきたので、自分の力をしっかり出すだけ。だれが出てきても、その選手を倒すだけ。(地元キルギスは70kg級で2022年世界3位の選手が階級を下げてくるが)もつれたときに(地元びいきで)思っている判定にならない可能性もあるので、圧倒してだれにも文句ないように勝ちます」
■86kg級・石黒隼士(自衛隊)「覚悟は決まっています。全力で出場枠を取りに行く、それだけです。世界予選では取れない、という意味ではなく、アジア予選で取らないと、次はないと思っています。勝つだけです」
■97kg級・吉田アラシ(日大)「悔いの残らないように全力を出し切ります。日大道場で練習していた赤澤岳さんが出場枠を取り、自分も取らなきゃ、という使命感みたいな気持ちが出てきました。プレッシャーとは違います。イランが要注意ですが、97kg級の国際大会は初めてなので、初戦でどんな闘いをすればいいかが分かると思います」
■125kg級・山本泰輝(自衛隊)「力を出し切ってきます。この大会に向けて、けがもありましたが、その中でも全力で強化してきたので、やることはやったかな、と思っています。エントリー表を見て、映像を見て研究もしっかりとやっています。最重量級の意地を見せたい」
4月19日(金)男子フリースタイル57・65・74・86・97・125kg級
20日(土)女子50・53・57・62・68・76kg級
21日(日)男子グレコローマン60・67・77・87・97・130kg級
※太字が日本選手出場の階級
【チームリーダー】赤石光生(日本オリンピック委員会)、【コーチ】豊田雅俊(警視庁)
【男子フリースタイル・コーチ】小幡邦彦(山梨学院大教)、湯元健一(日体大教)、湯元進一(自衛隊)
【男子グレコローマン・コーチ】笹本睦(日本オリンピック委員会)、鶴巻宰(自衛隊)、清水博之(自衛隊)
【ドクター】田中哲平(JCHO東京山手メディカルセンター)、【トレーナー】野呂賢二(JSC業務委託)、秋山未来(JSC業務委託)
【栄養】野﨑久美(JSC業務委託)、【映像】 田中慎也(JSC業務委託)、新井庸仁(JSC業務委託)
【帯同審判】沖山功(香川・中部支援学教)、古里愛里(茨城・東洋大附牛久中高教)
▼65kg級 清岡幸大郎(三恵海運)
▼86kg級 石黒隼士(自衛隊)
▼97kg級 吉田アラシ(日大)
▼125kg級 山本泰輝(自衛隊)