世界最大のプロレス団のWWEは5月3日、2021年東京オリンピックの男子フリースタイル125kg級で優勝、その後、選手契約をしたゲーブル・スティーブソンとの契約解除を明らかにした。
同選手は東京オリンピックで優勝したあと、WWEと契約。ミネソタ大に在学中であったためプロ・デビューは先延ばしとし、2022年3月の全米大学(NCAA)選手権で2連覇を達成し、試合後、レスリング・シューズを脱いでレスリング生活に別れを告げた。その後、プロレスラーとしてデビューした。
2023年春、「まだオリンピックへの思いが残っている」としてレスリングへ復帰。全米オープン選手権へ出場して優勝し、世界選手権の代表となったが、世界選手権の直前に不出場を決めた。米国のプロレス・メディアは、“二刀流”がWWEの契約に違反した可能性を指摘した。
WWEは、契約解除の理由を明らかにしはしていないが、オリンピック金メダリストに関することだけに、今回の一件も米国の多くのメディアが報じている。「プロレス流のアピールができず、WWEが見限った」「レスリング復帰にWWEが難色を示した」などの記事が流れている。
米国のパリ・オリンピックの同級代表は、先月のチームトライアル(最終選考会)で昨年の世界選手権3位のメイソン・パリスに決まっており、スティーブソンが出場することはない。2028年ロサンゼルス・オリンピックを目指すか、総合格闘技入りするかが予想される。