6月6日(木)~9日(日)にハンガリー・ブダペストで行われる世界レスリング連盟(UWW)のランキング大会「イムレ・ポリヤク&ヤノス・バルガ国際大会」に出場する男子フリースタイル65kg級の清岡幸大郎(三恵海運)が6月3日、湯元健一コーチ(日体大教)とともに成田空港から出発した。
4月のパリ・オリンピック・アジア予選で出場枠を取ってから、最初で最後の実戦練習。世界王者のイスマイル・ムスカエフ(ハンガリー)や、2021年東京オリンピックで優勝した乙黒拓斗の決勝の相手のハジ・アリエフ(アゼルバイジャン)らがエントリーしていることに「わくわくしています」と気持ちが高まっている。「パリにつながる試合をしなければならない。強豪を倒しつつ、多くの経験をしたい」と言う。
アリエフは61kg級で3度世界王者に輝いている選手で、清岡が世界のレスリングに関心を持ち始めた頃からあこがれをもって見ていた選手。「そんな選手と闘えることは夢みたいですけど、倒さなければならない」と言う。「アリエフ」という名前がついている独特のローシングル技で「アリエフを倒します」ときっぱり。世界王者ムスカエフとも闘って勝利をおさめたい気持ちも十分。「一発食らわせて、(周囲に)『すごいヤツが出てきた』と思わせたいですね」と話した。
当初は10人以上いたエントリーだが、3日の時点で7人に減っており、このままならノルディック方式での闘いになる。その場合は、最大で1日5試合の強行スケジュールとなるが、「その方がいいです。いろんな選手と闘えますから」と歓迎した。
湯元コーチは「オリンピックの前哨戦。自分の実力を確認し、立ち位置を見極めてほしい」と要望。基本的には全力で勝ちに行かせるが、“真打ち”の部分は隠すよう指示するそうで、「オリンピックで勝つための闘いをしてほしい」と話した。
57kg級の樋口黎(ミキハウス)と86kg級の石黒隼士(自衛隊)は2日に出発している。
6月6日(木) 男子フリースタイル57・61・65・70・79・97・125kg級
7日(金) 男子フリースタイル74・86・92kg級/女子50・53・57・59・72kg級
8日(土) 女子 55・62・65・68・76kg級/男子グレコローマン60・63・130kg級
9日(日) 男子グレコローマン55・67・72・77・82・87・97kg級)
※いずれも1日で1回戦~決勝を実施
【男子フリースタイル・コーチ】湯元進一(自衛隊)、湯元健一(日体大教)
【男子グレコローマン・コーチ】笹本睦(日本オリンピック委員会)
【トレーナー】野呂賢二(JSC業務委託)、【帯同審判員】本田原明(自衛隊)
【男子フリースタイル選手】
▼57kg級 樋口黎(ミキハウス)
▼65kg級 清岡幸大郎(三恵海運)
▼86kg級 石黒隼士(自衛隊)
【男子グレコローマン選手】
▼67kg級 曽我部京太郎(ALSOK)
▼77kg級 日下尚(三恵海運)