【日本代表】 日下 尚(三恵海運) 《略歴》 《JWFデータベース》 《UWWデータベース》 《国際大会成績》 |
2023年世界王者 | エントリー選手 | |
昨年の世界選手権銅メダルの日下尚(三恵海運)が、今年に入ってアジア選手権を制し、2度のランキング大会で好成績を残して第1シードへ浮上した。この間、世界王者のアクジョル・マフムドフ(キルギス)、72kg級世界王者のマフモウド・ガネム(フランス=今大会には出場せず)、2022年82kg級世界王者のブルハン・アクブダク(トルコ)の世界一経験者3人のほか、世界2位のサナン・スレイマノフ(アゼルバイジャン)も破っており、勢いは十分。
だが、まだ“つぶしていない”選手もいる。負けた選手はリベンジに炎を燃やすはず。先頭グループの実力差は紙一重で、組み合わせやコンディションによって順位が変わる状況と言える。
2年連続世界王者のアクジョル・マフムドフ(キルギス)は、2021年東京オリンピック2位の返上と、キルギスの全競技の中で初のオリンピック優勝の期待を背負っての闘い。4月の地元でのアジア選手権で日下に敗れる屈辱を味わったが、6月の「ピトラシンスキ国際大会」(ポーランド)は圧勝続きで優勝。再起の道を歩んでいる。
世界選手権2位のサナン・スレイマノフ(アゼルバイジャン)は、2019年にも世界選手権で2位になっているが、下位に低迷した大会もあって、成績的には波のある選手。いかに波に乗るかが鍵となる選手だ。
世界選手権3位のマルハス・アモヤン(アルメニア)は、2021年に72kg級で世界一になり、階級をアップして2022~24年に欧州選手権を3連覇している選手。2022年U23世界選手権では日下を破っており、対戦するとしたら自信をもって挑んでくるか。叔父のロマン・アモヤンは2008年北京オリンピック・男子グレコローマン55kg級銅メダリスト。叔父が達成できなかったオリンピック王者を目指す。
日下への精神的優位を持っているとしたら、2022年世界選手権2位のゾルタン・レバイ(ハンガリー)も、そうだろう。今年1月の「ザグレブ・オープン」(クロアチア)で日下をテクニカルスペリオリティで下している。世界最終予選3位と、もたついての出場枠獲得だったが、2021年東京オリンピック優勝のタマス・ロエリンツ(ハンガリー)の築いた同国の栄光を引き継げるか。
アジア予選を勝ち抜いたアミン・カビヤニネヤド(イラン)は、昨年のアジア大会決勝で世界王者のマフムドフ(前述)と1-1のスコアで惜敗する実力者。2021年に67kg級でモハマド・ガラエイが優勝し、復活したイラン・グレコローマンの強さを確固たるものとできるか。
2022年世界選手権2位のブルハン・アクブダク(トルコ=前述)は、初めての77kg級での国際舞台。欧州予選はきっちり勝ち抜いたが、2度のランキング大会はメダルを逃している。体重調整が課題となるだろう。
Makhmudov, Akzhol(キルギス) | |||||
2024年 | アジア選手権 | ○ | 4-2 | ● | Makhmudov, Akzhol |
2023年 | 世界選手権 | ● | 5-7 | ○ | Makhmudov, Akzhol |
Suleymanov, Sanan(アゼルバイジャン) | |||||
2024年 | I・ポリヤク&J・バルガ大会 | ○ | 2-1 | ● | Suleymanov, Sanan |
2019年 | U23世界選手権(72kg級) | ● | VSU、3:45=0-10 | ○ | Suleymanov, Sanan |
Amoyan, Malkhas(アルメニア) | |||||
2022年 | U23世界選手権 | ● | 5-9 | ○ | Amoyan, Malkhas |
Levai, Zoltan(ハンガリー) | |||||
2024年 | ザグレブ・オープン | ● | VSU、1:52=1-9 | ○ | Levai, Zoltan |
Kaviyaninejad, Amin Yavar(イラン) | |||||
2018年 | アジア・ジュニア選手権(72kg級) | ● | VSU、1:00=0-9 | ○ | Kaviyaninejad, Amin Yavar |
Zhadrayev, Demeu(カザフスタン) | |||||
2023年 | ドイツGP | ○ | 8-6 | ● | Zhadrayev, Demeu |
Vardanyan, Aram(ウズベキスタン) | |||||
2023年 | 世界選手権 | ○ | VSU、3:20=8-0 | ● | Vardanyan, Aram |
Sarkkinen, Jonni Kunnari (フィンランド) | |||||
2024年 | ザグレブ・オープン | ○ | VSU、4:13=11-0 | ● | Sarkkinen, Jonni Kunnar |
Akbudak, Burhan(トルコ) | |||||
2024年 | ザグレブ・オープン | ○ | 8-7 | ● | Akbudak, Burhan |
Mnatsakanian, Aik(ブルガリア) | |||||
2024年 | I・ポリヤク&J・バルガ大会 | ○ | 負傷棄権、0:25=0-0 | ● | Mnatsakanian, Aik |
Ouakali, Abdelkrim(アルジェリア) | |||||
2024年 | I・ポリヤク&J・バルガ大会 | ○ | 11-3 | ● | Ouakali, Abdelkrim |