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2024.07.19

2024年パリ・オリンピック/男子グレコローマン77kg級展望(8月6・7日実施)

【日本代表】
日下 尚(三恵海運)

《略歴》 
《JWFデータベース》

《UWWデータベース》
《国際大会成績》
2023年世界王者 エントリー選手

今年に入って世界一経験者3人を破った日下尚(三恵海運)

 昨年の世界選手権銅メダルの日下尚(三恵海運)が、今年に入ってアジア選手権を制し、2度のランキング大会で好成績を残して第1シードへ浮上した。この間、世界王者のアクジョル・マフムドフ(キルギス)、72kg級世界王者のマフモウド・ガネム(フランス=今大会には出場せず)、2022年82kg級世界王者のブルハン・アクブダク(トルコ)の世界一経験者3人のほか、世界2位のサナン・スレイマノフ(アゼルバイジャン)も破っており、勢いは十分。

 だが、まだ“つぶしていない”選手もいる。負けた選手はリベンジに炎を燃やすはず。先頭グループの実力差は紙一重で、組み合わせやコンディションによって順位が変わる状況と言える。

▲パリでも激闘を展開するか、日下尚(青=三恵海運)とアクジョル・マフムドフ(キルギス)=2024年アジア選手権(撮影・保高幸子)

 2年連続世界王者のアクジョル・マフムドフ(キルギス)は、2021年東京オリンピック2位の返上と、キルギスの全競技の中で初のオリンピック優勝の期待を背負っての闘い。4月の地元でのアジア選手権で日下に敗れる屈辱を味わったが、6月の「ピトラシンスキ国際大会」(ポーランド)は圧勝続きで優勝。再起の道を歩んでいる。

 世界選手権2位のサナン・スレイマノフ(アゼルバイジャン)は、2019年にも世界選手権で2位になっているが、下位に低迷した大会もあって、成績的には波のある選手。いかに波に乗るかが鍵となる選手だ。

叔父の思いをパリへぶつけるマルハス・アモヤン(アルメニア)

 世界選手権3位のマルハス・アモヤン(アルメニア)は、2021年に72kg級で世界一になり、階級をアップして2022~24年に欧州選手権を3連覇している選手。2022年U23世界選手権では日下を破っており、対戦するとしたら自信をもって挑んでくるか。叔父のロマン・アモヤンは2008年北京オリンピック・男子グレコローマン55kg級銅メダリスト。叔父が達成できなかったオリンピック王者を目指す。

▲72kg級で世界一の経験があるマルハス・アモヤン(アルメニア)。3年連続欧州王者に輝き、パリでオリンピック王者を目指す=UWWサイトより

 日下への精神的優位を持っているとしたら、2022年世界選手権2位のゾルタン・レバイ(ハンガリー)も、そうだろう。今年1月の「ザグレブ・オープン」(クロアチア)で日下をテクニカルスペリオリティで下している。世界最終予選3位と、もたついての出場枠獲得だったが、2021年東京オリンピック優勝のタマス・ロエリンツ(ハンガリー)の築いた同国の栄光を引き継げるか。

 アジア予選を勝ち抜いたアミン・カビヤニネヤド(イラン)は、昨年のアジア大会決勝で世界王者のマフムドフ(前述)と1-1のスコアで惜敗する実力者。2021年に67kg級でモハマド・ガラエイが優勝し、復活したイラン・グレコローマンの強さを確固たるものとできるか。

 2022年世界選手権2位のブルハン・アクブダク(トルコ=前述)は、初めての77kg級での国際舞台。欧州予選はきっちり勝ち抜いたが、2度のランキング大会はメダルを逃している。体重調整が課題となるだろう。

▲東京オリンピックで復活したイラン・グレコローマンの伝統を引き継げるか、アミン・カビヤニネヤド=UWWサイトより

日下尚とエントリー選手の対戦成績

Makhmudov, Akzhol(キルギス)
2024年 アジア選手権 4-2 Makhmudov, Akzhol
2023年 世界選手権 5-7 Makhmudov, Akzhol
Suleymanov, Sanan(アゼルバイジャン)
2024年 I・ポリヤク&J・バルガ大会 2-1 Suleymanov, Sanan
2019年 U23世界選手権(72kg級) VSU、3:45=0-10 Suleymanov, Sanan
Amoyan, Malkhas(アルメニア)
2022年 U23世界選手権 5-9 Amoyan, Malkhas
Levai, Zoltan(ハンガリー)
2024年 ザグレブ・オープン VSU、1:52=1-9 Levai, Zoltan
Kaviyaninejad, Amin Yavar(イラン)
2018年 アジア・ジュニア選手権(72kg級) VSU、1:00=0-9 Kaviyaninejad, Amin Yavar
Zhadrayev, Demeu(カザフスタン)
2023年 ドイツGP 8-6 Zhadrayev, Demeu
Vardanyan, Aram(ウズベキスタン)
2023年 世界選手権 VSU、3:20=8-0 Vardanyan, Aram
Sarkkinen, Jonni Kunnari (フィンランド)
2024年 ザグレブ・オープン VSU、4:13=11-0 Sarkkinen, Jonni Kunnar
Akbudak, Burhan(トルコ)
2024年 ザグレブ・オープン 8-7 Akbudak, Burhan
Mnatsakanian, Aik(ブルガリア)
2024年 I・ポリヤク&J・バルガ大会 負傷棄権、0:25=0-0 Mnatsakanian, Aik
Ouakali, Abdelkrim(アルジェリア)
2024年 I・ポリヤク&J・バルガ大会 11-3 Ouakali, Abdelkrim






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