【日本代表】 須﨑 優衣(キッツ) 《略歴》 《JWFデータベース》 《UWWデータベース》 《国際大会成績》 |
2023年世界女王 | エントリー選手 | |
無敵の白星街道を突き進む須﨑優衣(キッツ)を阻止する選手が出てくるか。今年4月のアジア選手権を終えた段階で、国際大会で24大会連続優勝、外国選手との対戦成績は94戦無敗。
だが、勝負の世界に「絶対に勝てる」はない。アジア選手権では、1回戦でフアン・ヨンオク(北朝鮮=オリンピックは別の選手が出場)とフルタイム闘っての勝利(4-1)。フォール勝ちかテクニカルスペリオリティ勝ちが“定番”となっている須﨑が6分間闘ったのは、2019年11月のワールドカップ以来で、30試合ぶりのこと。
決勝でも、フェン・ジキ(馮紫琪=中国)にいずれもカウンター技ながら2点を2度取られた。一時は2-4とリードされて、やはり6分間闘っている(最後は8-4の勝利)。オリンピックに出る選手ともなれば、だれが相手でも勝つために研究し、必死に食らいついてくる。
第2シードのオトゴンジャルガル・ドルゴルジャフ(モンゴル)は、2年連続で世界選手権の決勝を須﨑と争った選手。その試合内容からすると、決勝に上がってくる選手は第3シードのフェン・ジキ(馮紫琪=中国、前述)の可能性の方が高いのではないか。2023年から今年の6月までに9度の国際大会を経験。中国内でも層の厚い階級で、熾烈な闘いを経験して培った実力で須﨑に挑む。
昨年のアジア大会で旋風を巻き起こした北朝鮮は、これまで、初顔が信じられない強さを発揮したことが何度もある。だが、今回エントリーしたキム・ソンヒャンは、2013年から国際舞台に出ていた選手。須﨑は2017年のアジア選手権と世界選手権で対戦し、ともに勝っている相手。7年のうちに闘い方が変わっている可能性もあるが、対戦経験があるのは強みだ。ただ、ブランク明けにもかかわらず昨年のアジア大会で2位に入った実力はあなどれまい。
女子初のオリンピック5度出場を果たし、5個目のメダル獲得を目指すマリア・スタドニク(アゼルバイジャン)は、オリンピックの出場権は世界最終予選の最後の闘いに勝ってやっと取った薄氷を踏む思いでの出場だったが、欧州選手権を2年連続で制する実力はあなどれまい。ベテランの巧みさで優勝戦線へ加わる可能性は十分(関連記事)。
2021年東京オリンピック銅メダルのサラ・ヒルデブラント(米国)は、2021年以降の世界選手権で2位、3位、3位とコンスタントに上位を獲得している。53kg級時代にも世界選手権のメダルを手にしていた。50kg級に落としたのが2020年。須﨑と対戦はない。どんな戦法で挑むか。
53kg級で東京オリンピックに出場し、アジア選手権優勝の経験もあるビネシュ・フォガト(インド)が、インド女子初の優勝となった2018年アジア大会以来の50kg級に落としてきた。アジア予選は勝ち抜いたものの、6月の「イムレ・ポリヤク&ヤノス・バルガ国際大会」(ハンガリー)では中国の2番手選手に敗れるなど、往年の実力は影をひそめているか。
Feng, Ziqi(馮紫琪=中国) | |||||
2024年 | アジア選手権 | ○ | 8-4 | ● | Feng, Ziqi |
2024年 | ザグレブ・オープン | ○ | VSU、3:38=10-0 | ● | Feng, Ziqi |
2023年 | 世界選手権 | ○ | 8-2 | ● | Feng, Ziqi |
Stadnik, Mariya(アゼルバイジャン) | |||||
2023年 | ザグレブ・オープン | ○ | 不戦勝=負傷 | ● | Stadnik, Mariya |
2021年 | 東京オリンピック | ○ | VSU、3:47=11-0 | ● | Stadnik, Mariya |
2018年 | 世界選手権 | ○ | VSU、4:50=10-0 | ● | Stadnik, Mariya |
2018年 | クリッパン女子国際大会 | ○ | 2L-2 | ● | Stadnik, Mariya |
Kim, Son-Hyang(北朝鮮) | |||||
2017年 | 世界選手権 | ○ | 5-2 | ● | Kim, Son-Hyang |
2017年 | アジア選手権 | ○ | VSU、5:32=10-0 | ● | Kim, Son-Hyang |
Dolgorjav, Otgonjargal(モンゴル) | |||||
2023年 | 世界選手権 | ○ | VSU、1:29=10-0 | ● | Dolgorjav, Otgonjargal |
2022年 | 世界選手権 | ○ | フォール、1:23=4-0 | ● | Dolgorjav, Otgonjargal |
Cardozo Rey, Alisson Camila(コロンビア) | |||||
2023年 | 世界選手権 | ○ | VSU、1:36=12-1 | ● | Cardozo Rey, Alisson Camila |