【日本代表】 元木咲良(育英大助手) 《略歴》 《JWFデータベース》 《UWWデータベース》 《国際大会成績》 |
2023年世界女王 |
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2019・21・23年世界チャンピオンのアイスルー・チニベコワ(キルギス)は、2021年東京オリンピックでも優勝候補だったが、決勝で川井友香子に敗れた。今度こそ、キルギスの全競技を通じて初のオリンピック・チャンピオン実現に挑む。同国からは大会前半の男子グレコローマンの2選手(60kg級=ジョラマン・シャルシェンベコフ、77kg級=アクジョル・マフムドフ)が快挙を狙う。達成すればその波に乗って、達成できなければ自らが第1号を目指して奮戦するだろう。
日本選手との対戦としては、尾﨑野乃香(今大会は68kg級に出場)には勝ったり負けたりだが、この階級に出てくる元木咲良(育英大助手)には3戦全勝と相性がいい。1月の「ザグレブ・オープン」(クロアチア)、4月のアジア選手権、6月の「ポーランド女子オープン」と、今年に入って優勝を続けており、絶好調だ。
第2シードの元木にとっては、打倒チニベコワが金メダル獲得の絶対条件。顔を合わせるとしたら決勝。過去3度の対戦の経験をどう生かして闘うか。同じブロックでは、世界選手権3位で今年の欧州選手権を制した第3シードのグレース・ブレン(ノルウェー)が敵となるか。過去2戦2勝の相手だが、昨年の世界選手権で2-1の接戦。今年2月、この階級では初めて欧州チャンピオンに輝いたブレンの成長ぶりは要注意だ。
第4シードのイリナ・コリアデンコ(ウクライナ)は東京オリンピック3位で今年の欧州選手権65kg級優勝。第5シードのビリャナ・デュドバ(ブルガリア)は2021年世界選手権59kg級優勝と、ある程度の実績を持つ選手。いずれもチニベコワ側のブロック。第8シードとして2022年世界選手権2位のカイラ・ミラクル(米国)もいるので、いずれも打倒チニベコワが当面の目標となる。世界チャンピオンの壁を破って決勝に進めるか。
2022年世界選手権5位のアナ・ゴディネス(カナダ)は、パンアメリカン予選を勝ち抜いたあと、6月のランキング大会(ハンガリー)でグレース・ブレン(ノルウェー=前述)を破るなどして優勝、6月の「マテオ・ペリコオーン国際大会」(イタリア)を制するなど好調。伏兵的な存在となるか。
ノーシードの中の要注意選手は、アジア予選を通過したオーコン・プレブドルジ(モンゴル)とムン・ヒョンギョン(北朝鮮)。プレブドルジは2016年1月に伊調馨の連勝にストップをかけた選手。2018年アジア大会でドーピング違反があり、4年のブランクを経ての2度目のオリンピック。復帰後はビッグタイトルを手にしていないが、あなどれない実力者と言える。ムン・ヒョンギョンは、アジア大会決勝で尾﨑野乃香を終了間際の逆転で破った選手。アジア予選は無失点で勝ち上がった。
2年連続でU23の世界選手権68kg級を制したバシュ・ネスリン(トルコ)は、今年の欧州選手権72kg級で優勝。体重調整が課題となろうが、それをクリアできれば手ごわい存在となるかもしれない。
Tynybekova, Aisuluu A(キルギス) | |||||
2024年 | アジア選手権 | ● | 6-9 | ○ | Tynybekova, Aisuluu A |
2024年 | ザグレブ・オープン | ● | 3-3 | ○ | Tynybekova, Aisuluu A |
2023年 | 世界選手権 | ● | 1-4 | ○ | Tynybekova, Aisuluu A |
Bullen, Grace Jacob(ノルウェー) | |||||
2023年 | 世界選手権 | ○ | 2-1 | ● | Bullen, Grace Jacob |
2023年 | ザグレブ・オープン | ○ | 7-0 | ● | Bullen, Grace Jacob |
Dudova, Bilyana Zhivkova(ブルガリア) | |||||
2023年 | 世界選手権 | ○ | 4-0 | ● | Dudova, Bilyana Zhivkova |
2023年 | ザグレブ・オープン | ○ | 8-1 | ● | Dudova, Bilyana Zhivkova |
Koliadenko, Irina(ウクライナ) | |||||
2024年 | ザグレブ・オープン | ○ | 5-2 | ● | Koliadenko, Irina |