【パリ(フランス)】2024年パリ・オリンピック第2日は8月6日、シャン・ド・マルス・アリーナで前日開始の男女3階級の敗者復活戦とファイナルが行われ、男子グレコローマン60kg級決勝で文田健一郎(ミキハウス)がカオ・リウゴ(曹利国=中国)を4-1で破り、金メダルを獲得した。3位決定戦へ進んだ女子68kg級の尾﨑野乃香(慶大)は、2021年東京大会2位のブレッシング・オボルデュデュ(ナイジェリア)を3-0で下し、銅メダルを獲得した。
日本男子としては、2021年東京大会の乙黒拓斗(男子フリースタイル65kg級)に続いて2大会連続の金メダル獲得。男子グレコローマンでは、1984年ロサンゼルス大会の宮原厚次(52kg級)以来、40年ぶり5人目。
文田は2021年東京大会銀メダルに続くメダル獲得。男子グレコローマンのオリンピック連続メダル獲得は、1972ミュンヘン・1976年モントリオールの平山紘一郎(銀・銅)、1984年ロサンゼルス・1988年ソウルの宮原厚次(金・銀)がおり、3人目。
また、2017年に59kg級で、2019年に60kg級で世界選手権を制しており、3度目の世界の頂点へ立った。日本選手で世界を3度制したのは、男子フリースタイルでは5人いるが、男子グレコローマンでは初めて。
2022年世界選手権の銅、2023年世界選手権の銀と合わせると6個目の世界のメダルとなり、日本では高田裕司(金5・銅2)に続き、富山英明(金3・銀2・銅1)と並ぶメダル獲得選手となった。
文田はカオ・リウゴに昨年の世界選手権で勝っており、約11ヶ月ぶりの対戦。第1ピリオド、コーションによるグラウンド攻撃の好機にローリングを決めて3-0。第2ピリオド、コーションを取られて1点を失ったが、グラウンドの防御を守って3-1。最後に相手陣営のチャレンジ失敗で1点が加わり、4-1で振り切った。
尾﨑はこの日の午前中に行われた敗者復活戦で、昨年の世界選手権2位のデルゲルマン・エンフサイハン(モンゴル)を6-0で破って3位決定戦へ。銅メダルをかけた闘いは、尾﨑が3-0としたあとも相手の攻撃を許さず、そのままのスコアで振り切った。
日本選手の成績は下記の通り。男子グレコローマン130kg級は出場していない。
【60kg級】文田健一郎(ミキハウス) 優勝=17選手出場《トーナメント表》
決 勝 ○[4-1]Cao, Liguo(中国=曹利国)
《以下、前日に実施》
準決勝 ○[4-3]Zholaman SHARSHENBEKOV(キルギス)
3回戦 ○[VSU、1:43=9-0]Mehdi S. MOHSEN NEJAD(イラン)
2回戦 ○[VSU、3:51=11-1]Kevin Y. E ARMAS RODRIGUEZS(キューバ)
1回戦 BYE
【68kg級】尾﨑野乃香(慶大) 3位=16選手出場《トーナメント表》
3位決定戦 ○[3-0]Blessing OBORUDUDU(ナイジェリア)
敗者復活戦 ○[6-0]Delgermaa ENKHSAIKHAN(モンゴル)
《以下、前日に実施》
2回戦 ●[6-8]Meerim ZHUMANAZAROVA(キルギス)
1回戦 ○[VSU、0:32=10-0]Soleymi A. CARABALLO HERNANDEZ(ベネズエラ)