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2024.09.02

デジタル・コミュニティの数字が証明したレスリング人気の上昇、ビネシュ・フォガト(インド)の準決勝は「190万回視聴」

 

 世界レスリング連盟(UWW)は、パリ・オリンピックの期間中にデジタル・コミュニティ(ウェブサイトやSNSなどインターネットを通じた社会)が前例のない成長を遂げたことを報じた。ソーシャルメディア(FacebookやTwitter等のSNS、YouTubeなど)のインプレッション(表示回数)は、2021年東京大会の134%増で、エンゲージメント(単なるアクセス数ではなく、「いいね」「リツイート」など投稿への反応」)は1億回を超えたという。

 UWWのオンライン・プラットホーム(SNSなど)のフォロワー数は、期間中だけで11.2%増加し、50万8,000人以上の新規ファンが加わった。2021年の東京オリンピック時に比べると125%の増加。その多くはインスタグラムで、21万7,000人の新規フォロワーを獲得。短い動画として知られるTikTokは6万1,400人の新規フォロワーを獲得し、UWWの推進するSNSコンテンツ戦略は「正しい方向へ向いていることを証明した」としている。

▲UWWの広報戦略の成功を報じる記事(クリック

 UWWが報じたインスタグラム動画で、最高のアクセス数だったのは、男子グレコローマン97kg級決勝でモハマド・サラビ(イラン)アルトソトゥール・アレクサニャン(アルメニア)を破った試合で、現在までに11万回の視聴を記録。UWWソーシャルメディアで流された動画の全インプレッション(表示回数)は約3億3,000万回だという。

 UWWは「活発なソーシャルメディア戦略と、強力なマーケティング・キャンペーンによる広報活動が、デジタル・コミュニティの躍進につながっている」としている。

 なお、オリンピック公式動画のアクセス数では、女子50kg級のビネシュ・フォガト(インド)の準決勝が「約190万回視聴」で、レスリングのトップ。同選手が須﨑優衣(キッツ)を破った1回戦も「約133万回視聴」のアクセスを記録している(今大会の全競技を通じた最高は、陸上男子やり投げ決勝の「約534万回視聴」=いずれも8月29日現在)。

▲3週間で約133万回視聴があったビネシュ・フォガット(インド)と須﨑優衣(キッツ)の一戦(クリック

 2016年リオデジャネイロ大会では、ウザイン・ボルト(ジャマイカ)が3連覇を達成した陸上100メートル決勝が「約145万回視聴」であるのに対し、ミハイン・ロペス(キューバ)の3連覇が「約3万4,000回視聴」、伊調馨の4連覇が「約3万回視聴」。公式動画ではないが、ヘレン・マルーリス(米国)-吉田沙保里の試合を観客席から撮影したと思われる動画(注=違法となります)で「約9万5,000アクセス」だったことを考えると、驚異的な伸び。

 デジタルコミュニティー自体の世界的普及という理由もあるだろうが、この8年間のUWWの広報戦略によって、世界におけるレスリングの人気が飛躍的に伸びたことは間違いない。(下は8月29日現在、約65万もの「いいね」がつき、約1万のコメントが寄せられたインスタグラム)

 
 
 
 
 
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