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2024.09.09

2024年U20世界選手権(スペイン)出場の女子チームが帰国

 

 スペイン・ポンテベドラで行われた2024年U20世界選手権に出場した女子チームが9月8日、羽田空港に帰国した。「金3・銀1・銅2」で、昨年インドに奪われた国別対抗得点の優勝を奪還。今年は若い世代のアジア選手権と世界選手権で優勝がなかったが、今大会で挽回した。

▲団体優勝を遂げて帰国した女子チーム

 正田絢子監督(京都・丹後緑風高教)は「事前合宿で選手間のコミュニケーションがとれ、チーム力が上がっていました。それがいい流れになったと思います。試合は5階級ずつ行われましたが、一致団結して闘うムードがありました」と、チームの団結力を強調。前半が終わった段階で国別対抗得点が3位だったが、後半の選手が積極的に、かつ粘りのある闘いをしてくれたことが国別対抗得点優勝の奪還につながったと分析した。

 “団体優勝”したとはいえ、落とした階級もあり、「ホッとしてはいないです」と厳しい一面も見せた。修正点や課題もあり、「結果として団体優勝となったけど、これにおごらず、強化していきたい」と言う。「目標は10階級制覇の団体優勝?」との問いに、「現実問題として難しいことですけど、それに向けて努力することが大事。一人、一人が頑張ってほしい」と、選手たちの今後にエールを送った。

 優勝した59kg級の尾西桜(日体大)と57kg級の内田颯夏(JOCエリートアカデミー/東京・帝京高)は、ともに昨年のU17世界選手権でも優勝しており、2世代目の世界チャンピオン。

 尾西は、最も長く時間を要した試合が1分17秒で、総得失点は40-0という圧勝続きの優勝。「U20の大会には初めて出場しました。ふだんの練習でやっていることを出すことができたと思います」と言う。大会中は所属で指導を受けている日体大の田南部力コーチとLINEでやりとりし、動画を見てフィードバックしてもらう“コーチからの遠隔操作”もあった。「日頃の指導の恩返しができて、よかったです」と感謝の言葉を口にした。

 次はシニアの舞台で闘うことが目標。今年はプレーオフで金城梨紗子(サントリー)に惜敗し、非オリンピック階級の世界選手権(10月末、アルバニア)に出場できないが、この優勝で、「来年は絶対にシニアで」という気持ちを強くした。来月初めの国体では(実施階級の関係で)62kg級で実力を試し、あとに続く全日本選手権の優勝を目指す。

▲来年はシニアの世界チャンピオンを目指す尾西桜(日体大)=乗り継ぎフライトとの関係で、チームとは別行動で取材

 内田は「初めてのU20世界選手権の挑戦で、緊張することもありましたが、ワクワクの方が強く、自分の動きにつなげられたと思います」と振り返った。ただ、「フォールで終われるはずのシーンがあったり、タックル返しで2点を取られたりなど反省すべき点もあった」と、全試合テクニカルスペリオリティ勝ちの中にも改善すべき点を挙げ、反省も忘れない。

 U20の選手はパワーもあって高い技術を持っている選手もいたが、そんな中で勝ち抜けたのは「楽しかったです」とにっこり。この世代でも通じたことで、シニアでやっていける、という自信も芽生えた。今後の目標として、10月の全日本女子オープン選手権での優勝を経て、12月の全日本選手権での優勝を挙げた。

 65kg級の池畑菜々(育英大)は「日本代表になれたときもうれしかったのですが、優勝できて、本当にうれしいです」と言う。U15とU20のアジア選手権での優勝はあるが、世界のタイトルは初めて。U15・U20アジア選手権と比べると出場選手数も多く、同じ「優勝」でもケタ違いの重さを感じると言う。

 準決勝までの3試合はいずれも10-0のテクニカルスペリオリティ勝ちだったが、決勝は8-1のポイント勝ち。「チャンピオンになりたい、という気持ちが前に出すぎてしまった。リスクを負いたくない、という気持ちになって、攻める気持ちが落ちてしまった」とのこと。「本来ならテクニカルスペリオリティで勝つべき試合でしたね」と振り返った。

 この世界一はあくまでも通過点。「これで満足せず、世界チャンピオン、オリンピック・チャンピオンを目指し、一生懸命に練習して一歩ずつ近づきたい」と将来の目標を話した。


 ■50kg級2位・森川晴凪(至学館大)「決勝は、取ったり、取られたりの試合。こうした展開の試合が少なかったので、頭がパニックになってしまいました。自分の動きができず、相手の動きに対処しようとしても、し切れなかったです。今までで一番苦しい試合展開でした。女子の最初の決勝が私で、そこで勝てず、いいバトンを渡せなかったのは申し訳なかったです」

 ■53kg級3位・弓矢紗希(日体大)「初日は海外の雰囲気に飲まれた部分があり、思うような動きができませんでした。2日目の敗者復活戦と3位決定戦はその反省を生かし、自分らしい試合ができたと思います。(初日は)自分から攻める姿勢や常に脚を動かすこととかできなかったので、2日目はそれを意識しました」

 ■62kg級3位・伊藤渚(日体大)「3位に終わって、すごい悔しい思いです。このあと、全日本女子オープン選手権、天皇杯(全日本選手権)とあるので、気持ちを切り替え、優勝できるように頑張りたい。タックルに入られてからの処理と、グラウンドの攻防が課題です」

※写真のピントがぼけていますことをお詫びします







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