(2024年8月5~11日、フランス・パリ)
【男子グレコローマン130kg級】
Lopez Nunez, Mijain(ミハイン・ロペス=キューバ)
1982年8月20日生まれ、41歳。11歳からレスリングを始め、1999年世界ジュニア選手権で国際舞台にデビュー。2002年パンアメリカン選手権優勝などを経て、2004年アテネ・オリンピック5位。2005・07年世界選手権優勝のあと、2008年北京大会でオリンピック初優勝。以後、2012・16年・21大会も制覇。その間、2009・10・14年の世界選手権でも優勝。2021年東京オリンピックのあと、実戦なしでパリ大会を迎え、見事に優勝した。
5大会連続優勝は、夏季オリンピックの個人競技では史上初。個人同一種目で4個の金メダルを取った選手は、2021年東京大会のロペスで7人目で、レスリングでは2016年リオデジャネイロ大会で伊調馨が初めて達成した。
「41歳11か月」の優勝は史上最年長オリンピック王者。これまでの最年長は、1920年大会のアドルフ・リンドフォース(フィンランド)の「41歳6ヶ月12日」で、戦後では1972年ミュンヘン大会のナトリー・ロシン(ソ連)の「40歳6ヶ月0日」だった。また出場6度は、1908年~28年に大会の中断をはさんで5大会連続出場を果たしたジョージ・マッケンジー(英国)を上回ってレスリング界初の快挙(関連記事)。
世界選手権を合わせた10度の世界一は、男子ではアレクサンダー・カレリン(ロシアほか)の12度、アレクサンダー・メドベジ(ソ連)の10度に続いて歴代2位タイ。
■130kg級:ミハイン・ロペス(キューバ=IOCトーマス・バッハ会長も見守る中での5連覇達成)「私は幸せです。これは私の人生、私のレスリング・キャリアにおいて、とても重要な結果です。コーチ、チーム、母、父、そして家族全員の成果でもあります。この金メダルを獲得したこと以上に素晴らしいお返しはありません。この結果を達成するには、スポーツを愛し、仕事を愛し、自分ができうるほんの少しの努力によることを、世界に示すことができました。
(それぞれの金メダルを一言で表現するよう求められ)2008年北京は『若さ』、2012年ロンドンは『超越』、2016年リオデジャネイロは『努力』、2021年東京は『犠牲』、今回は『喜び』です。(試合後、マットでシューズを脱いで引退を表明し)引退の時が来ました。若い世代に刺激を与えるための道を大きく開いたと思います」
《1回戦~決勝の成績》=トーナメント表
決 勝 ○[6-0]Acosta Fernandez, Yasmani(チリ)
準決勝 ○[4-1]Shariati, Sabah Saleh(アゼルバイジャン)
2回戦 ○[3-1]Mirzazadeh, Amin Mohammadzaman(イラン)
1回戦 ○[7-0]Lee, Seung-Chan(韓国)
[2]Acosta Fernandez, Yasmani (チリ)
[3]Mirzazadeh, Amin Mohammadzaman(イラン)
[3]Meng, Lingzhe(中国)
[5]Shariati, Sabah Saleh(アゼルバイジャン)
[5]Mohamed, Abdellatif Mohamed Ahmed(エジプト)