9月14~15日に米国・オマハで行われる米国の世界選手権チームトライアル(代表選考会=非オリンピック階級)の79kg級に世界選手権6度優勝のジョーダン・バローズ(36歳)、92kg級に2021年東京オリンピック王者のデービッド・テーラー(33歳)がエントリーした。
バローズは2012年ロンドン・オリンピックを合わせて8度目の世界一を目指し、テーラーは3度の世界一を合わせて5度目の世界一を目指す。
バローズはネブラスカ大時代に全米大学(NCAA)選手権で2度優勝し、2011年世界選手権を制覇。翌2012年ロンドン・オリンピックで金メダルを取り、その後、2013・15・17年世界選手権でも優勝。その間の2016年リオデジャネイロ・オリンピックは3位。2020年東京オリンピックはカイル・デイクの台頭で逃したが、79kg級に活路を求め、2021・22年世界選手権を制した。オリンピックを含めての世界7度制覇は米国最多。
2023年世界選手権は国内予選で敗れて出場ならず。2024年春、74kg級へ戻してパリ・オリンピック米国予選に挑んだが、NCAA3度優勝のジェイソン・ノルフに敗れ、3度目のオリンピック出場はなからなかった(同級の米国代表はデイク=前述)。
テーラーは日本と馴染みの深いペンシルベニア州立大を卒業し、2018年世界選手権に初出場初優勝。2021年東京オリンピックを制し、2022・23年世界選手権でも優勝した。しかし、現役世界王者として臨んだ今年4月のパリ・オリンピック国内予選で、昨年のU23世界王者で今年3月に全米大学(NCAA)選手権4度優勝を達成したアーロン・ブルックスに2連敗。オリンピックのマットに立てなかった。
今夏のパリ・オリンピックでは、女子68kg級でアミート・エロルが米国の男女を通じて最年少となる「20歳7ヶ月5日」でのオリンピック優勝を果たしたが、若手だけでなく、ベテランも奮戦する米国レスリング界だ。