早大時代に全日本大学選手権や全日本選抜選手権で優勝、現在はビーチレスリングの普及に取り組んでいる田中幸太郎さんが中心となり、神奈川県レスリング協会主催で、キッズ・ジュニア選手(幼年~中学生)を対象に9月29日(日)、神奈川・葉山町の大浜海岸で第1回「Wrestle on the BEACH 2024 HAYAMA」を開催する。
田中さんは京都・京都八幡高時代の2007年に高校三冠王(全国高校選抜大会、インターハイ、国体)に輝いて早大へ。2010年東日本学生リーグ戦では早大の62年ぶりの優勝に貢献。同年世界ジュニア(現U20)選手権2位を経て、2012年ロンドン・オリンピックと2016年リオデジャネイロ・オリンピックを目指したが、けがもあって夢ならず。
その後、自然保育団体で働きながらレスリングへの思いを持ち続け、2023年3月に住まいのある葉山町で日本初のビーチレスリング・クラブ「葉山ビーチレスリングクラブ」を立ち上げた。
オリンピックの男女同数実施の理念のもと、女子はグレコローマンではなくビーチが採用される、との情報もあり、それを見越しての取り組みだが、それだけではなく、「子どもたちに自然の中で元気に育ってほしい」との思いからの行動だ。
昨年7月には、神奈川県レスリング協会の支援のもとジュニア練習会を実施。小中高生約50人が参加し、普及活動にも力を入れた(関連記事)。講習会のあと、神奈川県レスリング協会の粟田敦会長が「時期を見て、葉山でジュニアの大会を開催したい」と話していた。約1年3ヶ月後、実現することになった。
田中さんは、大会の目的として「チャレンジ(挑戦)すること」「海や自然が好きになること」「地球環境に意識が向くこと」を掲げた。「子ども達が人としての成長できる環境を大人がサポートできればと思っております。ミスしても負けても怒らず、笑顔で選手の挑戦を讃え、指導者の皆さまも開放的なビーチでの時間を楽しんでほしいです」と呼びかけている。
ビーチレスリングの大会は、オリンピックイヤーを除く8月に茨城・大洗海岸で「ドン・キホーテ杯全日本ビーチ選手権」が開催されており、10月には沖縄でも大会が行われているが、キッズ・ジュニア選手に特化した大会は初めて。この大会を機に、キッズのビーチレスリングへの取り組みを呼びかけている。
申込み締め切りはすぎているが、ビーチレスリングの普及を目指す人の観戦・視察は歓迎。メディアの取材を望んでいる。