(2024年8月5~6日、フランス・パリ)
【女子68kg級】
Elor, Amit(アミート・エロル=米国)
2004年1月1日生まれ、20歳。ロシアにルーツのある家系だが、生まれは米国カリフォルニア州。柔術を経て7歳から柔道とレスリングを始め、10歳からレスリングに専念。2018年U15パンアメリカン選手権優勝で国際舞台デビュー。翌年の世界カデット(現U17)選手権69kg級で3位。コロナ禍を経て2021年同選手権で優勝。ジュニア(現U20)の世界選手権も68kg級を制した。
2022年は72kg級に上げ、U20世界選手権で連覇を達成。シニアの世界選手権でも初出場初優勝。米国協会によると、「18歳8ヶ月」の世界チャンピオンは、2015年のカイル・スナイダー(男子フリースタイル97kg級)の「19歳9ヶ月」を更新する米国史上最年少の世界チャンピオン。
世界選手権のあとのU23世界選手権も制し、同一年に3世代の世界選手権を制覇。2023年も3世代の世界選手権を制覇。10代で2年連続の3世代世界チャンピオンとなった。
階級を下げて臨んだ今大会は「20歳7ヶ月5日」での優勝。2016年リオデジャネイロ大会でカイル・スナイダー(前述)が記録した「20歳8ヶ月30日」の米国最年少のオリンピック・チャンピオンを更新。世界でも、女子で史上3位の若きチャンピオンとなる。4世代の世界選手権とオリンピックで優勝する世界の“グランドスラム”を達成。2022年の須﨑優衣に続く世界で2人目の快挙を成し遂げた。
■68kg級:アミート・エロル(米国)「人生で最高の瞬間の1つです。苦労した日々も、この瞬間のためです。すべて価値がありました。(決勝の相手のメーリム・ジュマナザロワは)国際合宿で何度か練習しています。厳しい試合でしたが、非常に堅実な選手であることは分かっていたので、忍耐強くいいポジションを維持し、自分のレスリング・スタイルとスキルを信頼することでした。
私の精神的成長に一番役立ったのは経験だと思います。過去2年間、私はひと夏(の数ヶ月間)に3回の(各世代の)世界選手権に出場しました。これらの経験は、プレッシャーと闘い、集中力と堅実さを保つのに役立っただけでなく、レスラーとして、そして人間として成長するのに役立ちました。今回のオリンピック・チャンピオンになることのほか、私の最大の夢は、2028年のオリンピックに行くことです。私は(ロサンゼルスのある)カリフォルニア州出身です。自分の州で試合をできることは素晴らしいことです。私はそのことに興奮しています」
《1回戦~決勝の成績》=トーナメント表
決 勝 ○[3-0]Zhumanazarova, Meerim(キルギス)
準決勝 ○[VSU、1:44=10-0]Pak, Sol Gum
2回戦 ○[8-0]Choluj, Wiktoria(ポーランド)
1回戦 ○[10-2]Cavusoglu Tosun, Buse(トルコ)
[2]Zhumanazarova, Meerim(キルギス)
[3]尾﨑野乃香(日本)
[3]Cavusoglu Tosun, Buse(トルコ)
[5]Oborududu, Blessing(ナイジェリア)
[5]Pak, Sol Gum(北朝鮮)