米国の2024年非オリンピック階級世界選手権(10月28~31日、アルバニア・ティラナ)の代表選考会が9月14~15日、オマハで行われ、79kg級はオリンピックを含めて世界7度制覇のジョーダン・バローズ、92kg級はオリンピックを含めて世界4度制覇のデービッド・テーラーが勝ち抜いて代表に決まった。
36歳のバローズは1回戦から4試合を勝ち抜き、2023年世界選手権代表のチャンス・マーステラーとの代表決定戦に進出。3戦2勝システム(最大3試合闘い、2勝した方が勝者)で2連勝。10度目の世界選手権代表チーム入りを果たした。世界選手権では「金6・銅3個」を取っており、2012年ロンドン・オリンピックを含めて8度目の世界一を目指す。
東京オリンピックの覇者で昨年の86kg級世界王者であるテーラーは、86kg級のパリ・オリンピック代表をアーロン・ブルックスに奪われたあと、オクラホマ州立大のヘッドコーチに就任し、現役引退とも言われたが、階級を上げて出場。4連勝したあと、昨年の世界選手権3位のザヒド・バレンシアとの代表決定戦に進出。2連勝して世界選手権代表を勝ち取った。今度の大会が“引退試合”になるかどうかは不明。
61kg級は、昨年の世界王者で、世界王者の父(ロシア人)を持つビタリ・アルジャウが代表権を獲得。2年連続の世界チャンピオンを目指す。70kg級は世界選手権で銅メダルを2度獲得しているジェームス・グリーンが代表へ。
男子グレコローマンは63kg級で東京オリンピック60kg級代表のイルダー・ハフィゾフ(元ウズベキスタン)が勝ち抜いた。
82kg級で代表となったアリアク・サンダーは44歳で、2019年までベラルーシ国籍の選手。2009年世界選手権3位や2010年欧州王者を経て、2012年ロンドン・オリンピックで5位。2016年から米国に住み、2022年に米国国籍を取得したという。世界選手権の最年長出場記録は定かでないが、高齢出場選手の部類に入ることは間違いない。
女子は、59kg級に2019年55kg級世界チャンピオンで昨年同級世界2位のジャッカラ・ウィンチェスターが選ばれた。
各階級の米国代表は下記の通り。
61kg級 Vito Arujau =2023年世界選手権優勝
70kg級 James Green =2017年世界選手権3位
79kg級 Jordan Burroughs =世界選手権6度優勝/2012年ロンドン・オリンピック優勝
92kg級 David Taylor =世界選手権3度優勝/2021年東京オリンピック優勝
55kg級 Areana Villaescusa =2023年ビル・ファーレル国際大会53kg級4位
59kg級 Jacarra Winchester =2019年世界選手権55kg級優勝
65kg級 Macey Kilty =2023年世界選手権2位
72kg級 Kylie Welker =2024年スペインGP優勝
55kg級 Brady Koontz =2023年世界選手権10位
63kg級 Ildar Hafizov =2021年東京オリンピック60kg級代表
72kg級 Benjamin Peak =2022年世界選手件代表
82kg級 Aliaksandr Kikiniou =2018年ビル・ファーレル国際大会優勝