世界レスリング連盟(UWW)は9月25日、前日のビューロー会議で更新されたロシアとベラルーシの国際大会への参加基準を発表。今後のUWW公認の国際大会は、ウクライナとの戦争への軍の直接参加の証拠、または戦争やその主催者または参加者を支持する公の宣言(書面または口頭)のみが、選手を不適格として出場を認めないこととした。
国際オリンピック委員会(IOC)は2023年3月、除外が続いていたロシアとベラルーシ両国の選手について、個人資格の「中立」(AIN)を条件に国際大会復帰を各国際競技連盟(IF)に通達。UWWはこれを受け入れ、IOC が推奨する参加条件に基づき、選手の適格性を検証するための独立した委員会が設置され、同委員会による審議のうえで参加の可否が決定されることとなった。
昨年の世界選手権では、両国の235選手が徹底的な審査を受け、進行中の戦争を積極的に支持しているか、軍や国家安全保障機関のメンバーである場合には不適格と判断され、26人が出場を認められなかった。今夏のパリ・オリンピックでは、IOCのさらに厳格な審査で、AIN選手としてオリンピックの出場枠を取ったロシア選手の多くが参加を認められず、ロシアはこれに抗議して1選手も参加しなかった。
今回のUWWの決定により、来月にアルバニアで開催されるU23世界選手権と非オリンピック階級世界選手権は、多くのロシアとベラルーシ選手がAIN選手として参加することが予想される。AIN選手としての参加であり、国歌、国旗、シンボルの使用は認められない。