ドーピングの国際検査機関(ITA)は9月23日、2023年アジア選手権(カザフスタン)男子グレコローマン82kg級優勝のアキルベク・タラントベコフ(キルギス)が、同大会での検査でドーピング陽性反応を示し、それが確定したことを発表。世界レスリング連盟(UWW)は、2027年6月までの4年間の出場停止を決めた。
これによって、2位だったディアス・カレン(カザフスタン)が繰り上げで優勝。タラントベコフと闘って3位だったアリレザ・モハマドピアニ(イラン)が2位に繰り上がった。3位に入っていた前田祐也(鳥取県協会)の順位に変動はない。
同大会の国別対抗得点は、キルギスが2位、カザフスタンが3位だったのが入れ替わり、カザフスタンが2位、キルギスが3位となった。
今回は大会の2ヶ月後に陽性反応が確認され、厳密な再検査で時間がかかっていたもよう。世界アンチ・ドーピング機関(WADA)は現在、採取した検体を10年間保存し、そのときは検出できない薬物でも、最新の技術によって摘発し、巧妙化するドーピング対策に対抗。「不正は絶対に許さない」との方針を示している。