(2024年10月8~10日、クロアチア・ポレチュ)
■Division E(56歳以上60歳以下)62kg級3位・黛義幸(富実クラブ)「信じられない、すごくうれしい。全日本マスターズ選手権は58kg級です。この大会は最軽量級が62kg級で、体重的には厳しいのですが、頑張っています。過去2回の出場で1度も勝てず、今回、出るのを迷ったのですが、それなりに練習できたので、もう一回チャレンジしよう、と思いました。まさか勝てるとは…。1回戦がふがいない負け方でしたが、運よく3位決定戦へ回ることになり、せっかくのチャンスなんだから、つかみたいな、と思いました。(3位決定戦は)意識してもっていたフォールではなく、フォールされては駄目だ、と思っての動きの中であの体勢になりました。監督の「動け」という声が聞こえて、フォールに持ち込むことができました。
練習は母校の富岡実業高校の高校生選手と週3回くらいやっています。高校では、インターハイに1度出ただけで初戦負けです。こういう舞台で試合ができるのがうれしい。これも挑戦。8年くらい前、清水真理子さん(1997・99年世界選手権2位)がキッズクラブをやるので、手伝うことになり、レスリングを再開しました。そのうちに、高校生ともやってほしいと頼まれ、体力も戻り、全日本マスターズ選手権へ出ることになりました。今後は、練習次第ですね。レベルの高い大会であることが分かったので、体をつくらないとなりません。3位より上を目指すなら、62kg級の体をしっかりつくってからです」
■Division D(51歳以上55歳以下)62kg級3位・加藤進之(豊島区レスリング協会)「すごくうれしい。(3位決定戦で仕掛けた)がぶられての下からの巻きは、高校(群馬・関東学園高)のときに教えてもらった技で、それが決まったのが勝因かな、と思います。ロータックルも得意技で、それも出せましたね。去年9月に自分が所属している豊島区レスリング協会の大会に出場し、約16年ぶりに現役復帰を果たしました。そして全日本マスターズ選手権、この大会に挑戦しました。1年間で区の大会から世界まで経験し、メダルを獲得できたことは非常によかったです。
ブランクの16年間は、子供の指導が忙しくて、自分のレスリングができなかったからです。やっと自分ができるようになりました。コロナ禍の3年間、体力を戻すことを目標にして一生懸命にやってきたのが、よかったかな。この大会は入賞が目標だったので、よかったです。世界の大会はすごいですね。でも、この銅メダルを機に、チャンスがあればまた挑戦して、一番上の金メダルを目指したいと思います」
■Division C(46歳以上50歳以下)62kg級3位・吉田誠治(Ap-speed)「(3位決定戦は不戦勝だったので)試合をしてメダルを取りたかった。練習はあまりできていなかったけど、きちんと仕上げて試合に臨むことが大事なので、いい状態をつくって臨むことができました。でも、練習不足ですね。グレコローマンを中心にやっていたので、組み手で何とかなれば、と思って闘いました。AIN選手は、やはりやりづらさを感じました。差して行けば、決め反り投げで返されそうな雰囲気があったし、脚をすくわれたりしました。
仕事が忙しくて、なかなかレスリング活動ができなかったのですが、応援してくれる人がいて、全日本マスターズ選手権で勝ったし、世界へ出てみようと思いました。今は運送業と、蒲田にあるスポーツジム(うるし道場)でレスリングの指導をしています。2017年のブルガリアでの大会に出ていますが、イラン選手に負けています。しっかり練習ができれば、もう一回、チャレンジしてみようかな、という気持ちがあります。きちんとした練習ができれば、勝てると思います。次に出るときは、しっかり練習して出たいと思います」
※B70kg級優勝の坂本将典(SKアカデミー)は「【2024年世界ベテランズ選手権・特集】「まず皆さんに感謝の気持ちを伝えたい」、A88kg級の奈良部嘉明(筑西広域消防本部)は「【2024年世界ベテランズ選手権・特集】天国の恩師に伝えた銅メダル」を参照ください。