2021年東京オリンピックの男子フリースタイル125kg級で優勝。世界最大のプロレス団体であるWWE入りしながら、プロの闘いになじめなかったゲーブル・スティーブソン(米国)が、ミネソタ大の選手としてレスリングに復帰し、来年3月の全米大学(NCAA)選手権へ挑むことになった。これまで2019年大会で3位、2021・22年大会で優勝しており、3度目の全米大学王者を目指す。
同選手は、WWEを解雇されたあと、プロのアメリカンフットボール(NFL)へ挑んだが、将来性を評価されながらも、経験のなさから即戦力として評価されずに解雇された。練習生として残るか、総合格闘技入りが考えられたが、古巣へ戻ることになった。
米国の大学は4年間活動でき、スティーブソンは2019~22年に活動していた。2020年がパンデミック(新型コロナウィルス蔓延)によってシーズンが短縮され、NCAA大会の中止により、特別措置で1年追加された。スティーブソンはこの“恩恵”によってもう1年、活動する権利を持っていた。
WWE入りしたあと、2023年に全米選手権に出場して優勝し、パリ・オリンピック予選となる世界選手権に出場を希望していたが、WWEからストップがかかったようで断念した経緯がある。レスリング復帰を機に、2028年ロサンゼルス・オリンピックを目指す可能性も出てきた。