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2016.03.25

女子75kg級日本代表に渡利璃穏(アイシン・エィ・ダブリュ)、6階級の代表が出そろう

 未定だったリオデジャネイロ・オリンピック女子75kg級の日本代表に、オリンピック出場枠を獲得した渡利璃穏(アイシン・エィ・ダブリュ)が内定した。日本オリンピック委員会(JOC)の承認をもって正式決定される。

 渡利は63kg級で全日本チャンピオンに輝き、2014年アジア大会(韓国)でも優勝。同級のリオデジャネイロ・オリンピックの有力候補だった。しかし、昨年6月の全日本選抜選手権で川井梨紗子(至学館大)の後塵を拝し、川井が世界選手権でメダルを取って日本代表に内定。同級でのオリンピック出場がなくなり、2階級アップしてオリンピックを目指した。

 女子は6階級で至学館大(前中京女大)のOGまたは学生選手がリオデジャネイロのマットに立つことになった。

 同級は、先週のアジア予選(カザフスタン)で渡利がオリンピック出場枠を獲得。規程により、他の候補選手との実力を査定して強化委員会が決定することとなった。

 昨年の世界選手権代表は負傷、全日本選手権2位の選手は現役引退の意思を伝え、渡利と世界7位やアジア選手権優勝の実績を持ちながら負傷で全日本選手権を欠場した鈴木博恵(クリナップ)との間で争われた。

 3月25日午前、報道陣も見守る中、両者はレフェリーをつけてのスパーリング(3分2ピリオド)を2度実施。ともに優劣つけがたい内容で、ポイントをつけるなら3L-3、2L-2で2度とも渡利の“勝利”。女子強化委員会は、全日本チャンピオンであり出場枠を取った渡利に分があるとし、渡利を日本代表とすることを決めた。

 渡利は「まだ実感がわきませんが、この半年間、苦しい思いをしてきたので、とてもうれしい」と第一声。出場枠を取ったのが6日前(19日)で、大きな壁を乗り越え、「ホッとしてしまった面があった」と言うが、オリンピックへ向けてこの闘いの方が重要だと思い、疲れや体の痛みを乗り越えて頑張ってきた」と言う。

 2度のスパーリングでは、激戦直後の疲れのせいか、それとも緊張のせいか、「動きが鈍かった」と振り返る。しかし、そうした中でもポイントで負けない内容を残せたことは「進歩だと思います」と言う。オリンピックでは、「もっとリラックスして闘いたい」と話した。

 報道陣から「名前(りお)と同じ地でのオリンピックに出ることについて、因縁を感じるか?」と問われると、苦笑して返す言葉が出てこなかった。しばらくして、「遠回りしたけど、75kg級に挑む決意をしてよかった」と話し、内定の喜びを表した。

 栄和人強化本部長は「後輩に負けてオリンピックの道が断たれ、とてもつらい思いをしたと思う。そこからはい上がってオリンピックを決めた。精神力が強くなっていると思う」と評価。自身は、61kg級の選手だった浜口京子選手を最重量級の選手に育てたことがあり、「渡利の階級アップも成功に導きたい」と話した。

 女子代表チームの中心的な存在となる吉田沙保里(フリー)は「全階級で至学館大の選手がオリンピックに出場するのは、最初で最後になるかもしれない。全員が金メダルを取れるよう頑張りたい」と、団結による好成績を誓った。

渡利璃穏(わたり・りお) 1991年9月19日生まれ、24歳。島根県出身。島根・松江クラブ出身。愛知・至学館高~至学館大卒。2006年全国中学生選手権優勝、2007年全国高校女子選手権優勝などを経て、2010年全日本選手権63kg級で3位。2013年全日本選手権で初優勝し、翌年のアジア大会で優勝。昨年の世界選手権出場は逃したが、12月の全日本選手権では2階級上の75kg級を制し、リオデジャネイロ・オリンピックのアジア予選でも優勝して出場枠を取った。163cm。

内定を決め、インタビューを受ける渡利

女子6階級の代表が決まった


 







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