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2017.09.03

【全日本学生選手権・特集】60kg級採用見送りで失意のなかで両スタイル制覇の快挙…成國大志(青山学院大)


(文=池田安佑美)

2個の金メダルを持ってにっこりの成國大志(青山学院大)

 軽量級で両スタイル制覇の快挙達成だ! 全日本学生選手権(インカレ)の最終日、成國大志(青山学院大)が男子フリースタイル61kg級で優勝し、グレコローマン59kg級とあわせて2年生で両スタイルで優勝を成し遂げた。

 インカレの両スタイル制覇は、昨年までにのべ68人いるが、重量級に集中。65kgより下の階級では朝倉利夫(1981年世界選手権優勝)、小林孝至、佐藤満(ともに1988年ソウル・オリンピック優勝)らのべ9選手しかおらず。1995年の中村吉元(48kg級=日体大)以来、22年ぶりの快挙となる。

 グレコローマンの決勝戦は同門の先輩、難波陽と対戦し、一方的に攻めて優勝。一転、フリースタイルは、準決勝で谷山拓磨(拓大)に10−6、決勝はJOC杯60kg級優勝の榊大夢(山梨学院大)に7−6と辛勝での優勝だった。

 成國は、全日本選抜選手権はフリースタイルに出場し、世界ジュニア選手権(フィンランド)はグレコローマン挑んで8位入賞と両スタイルで活躍する選手として知られている。「本業はフリースタイル」と話す成國は、そのスタイルで優勝し「素直に勝ててうれしい」と喜びの声を上げた。

グレコローマン決勝は大学の先輩を撃破

 昨年は1年生ながら、先輩たちをなぎ倒して優勝したが、「今年、苦戦するのは分かっていた。高校の時から年下の選手で強い選手が多いことを知っていたので、去年より勝つのが難しいと思っていた」と、各大学のルーキーの追い上げを覚悟していた。

 特に決勝の榊は「以前対戦した時からやりづらいと感じていた。けんか四つが苦手なんですよ」とマークしていた。

 ただ、今大会はリオデジャネイロ・オリンピック57kg級銀メダルの樋口黎(日体大)と、昨年のJOC杯で敗れている乙黒拓斗(山梨学院大)の大物2名が欠場していた。成國は「結果には満足。だけど、黎さんと拓斗がいない優勝だから評価は高くないでしょう。実際、黎さんとは、まだ差があると思う」と勝って兜の緒を締める。

見据えていた60kg級のオリンピック採用が見送り。失意の中で獲った2個の金メダル

 樋口不在のトーナメントだったとはいえ、記録づくめのインカレを終えてホッとした表情の成國。「実はメンタルが最悪でした」と失意の中で闘っていたことを明かした。

フリースタイル決勝はJOC杯王者を破った

 「僕は2020東京に照準を合わせています。当初フリースタイル60kg級がオリンピック階級になると報じられていたので、それに合わせて体を大きくして備えていたんです」。だがその階級の採用は見送られ、フリースタイルの変更はなかった。「前日計量で59kg級、61kg級でもきつかった。弱音だって吐きました」と、今後57kg級の挑戦は現実的ではない。

 だからといって65kg級は体格が違いすぎる。落とせない、上げられない―。以前から成國は、体重を軸としてスタイルを選びたいと口にしていた。それでいうと「グレコローマンの60kg級が現実的」となるが、そこには世界チャンピオンに輝いた文田健一郎(日体大)らがそびえ立つ。

 一方で、男子フリースタイル70kg級銅メダルの藤波勇飛(山梨学院大)や女子55kg級金メダルの奥野春菜(至学館大)らを見て、「まずは、非オリンピック階級でもいいから、早く世界選手権に出て活躍したい」という考えもある。「階級は、今すぐには決められない。周りの人と相談して決めたい」と結論はにごした。

 インカレ両スタイルを制して、さらに箔がついた成國だが、息つく間もなく、大事な試合がすぐにやってくる。2連覇を目指す来月の国体(7~10日、愛媛・宇和島市)が真価を問われる大会となりそうだ。

 「拓斗や黎さんと対戦すると思う。ここで勝って、本当に日本一になりたいです」―。


 







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