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2012.11.25

【全国社会人オープン選手権・特集】初心に帰って両スタイル優勝…96kg級・岡太一(自衛隊)

(文・撮影=増渕由気子)

 神奈川・逗子市での開催となった全国社会人オープン選手権。全日本選手権の男子グレコローマン84kg級2位の岡太一(自衛隊=右写真)が両スタイルで初優勝を飾った。岡は「(学生時代)自分はもともとフリースタイルの選手だった。今でもフリースタイルっぽいグレコローマンをしているので、初心に戻るためにもフリースタイルの試合もエントリーした」と話した。原点回帰を狙った両スタイル出場でW優勝を成し遂げ、「12月の全日本選手権につながると思います」と笑顔を見せた。

■リオ五輪へ向け、“オレの時代”だったはずが、難敵出現!

 岡は拓大4年の時(2010年)に大学四冠王者(全日本学生選手権両スタイル、全日本大学グレコローマン選手権、全日本大学選手)に輝き、同年の全日本選手権では一気に頂点に立って自衛隊に進んだエリート選手。今年の春にはロンドン五輪予選のファイナルステージとなった5月のフィンランド大会に日本代表として出場した。五輪出場はならなかったが、2016年のリオデジャネイロ五輪に向けて貴重な経験を積んだ。

 グレコローマン84kg級は、岡と同学年の天野雅之(中大職)が昨年の全日本選手権と今春の全日本選抜選手権で優勝。遅れをとったものの、岡も“ツートップ”として期待をもたれていた。「いよいよ自分の時代が来る」と気合を入れていただろうが、思わぬ試練が訪れた。ロンドン五輪を74kg級で目指していた2010年広州アジア大会2位の鶴巻宰(自衛隊)が正式に84kg級に階級アップしてきた。「組み手などいろいろ教わっている」と言う岡にとって、“先生”に近い先輩がライバルとして倒さねばならない相手になった。

 7月の全日本社会人選手権で公式戦初対決となったが、0-2と完敗。10月の岐阜国体では初戦(2回戦)で対戦し、1-2のスコアで敗退。2連敗を喫してしまった。「鶴巻先輩が階級変更することは以前から知っていました。試合ではもう少し闘えると思っていましたが、何もできなくて気持ちは落ちていました」。

1階級上で両スタイルを制覇、全日本選手権へ燃える岡

■グレコローマンを生かした闘いでフリースタイルも優勝

 その気持ちを振り払おうと、今大会は初心に戻って両スタイルに出場し、圧巻の優勝。フリースタイルでは、準決勝で昨年優勝の中井伸一(東計電算)にタックルで先制点を許す場面があったが、「フリースタイルの選手にタックルで失点するのは想定内」とあわてなかった。相手にくっついて投げ技を狙うなどグレコローマンを生かした試合運びを展開し、中井を下した。

 本来より1階級上に減量なしの“腕試し”のつもりで出場したが、全日本選手権の出場資格のかかる大会は重みが違った。「思ったより緊張した。鶴巻先輩が出ていない大会で負けてしまったらどうしようと思ったり」とメンタルにかかった重圧は大きかった。

 それだけに、両スタイル制覇は「自信になった」ときっぱり。ちょうど1ヶ月後の全日本選手権に向けての課題の洗い出しにもなった。ロンドン五輪に向けて日本代表の座を争った天野、そして最強のライバルとして急浮上した鶴巻を倒して、岡が2年ぶりの全日本優勝を目指す-。

 







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