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2014.05.31

【東日本学生リーグ戦・特集】5戦全勝をマーク! 逸材の本領を発揮した樋口黎(日体大)

(文=樋口郁夫、撮影=矢吹建夫)

 “史上最強世代”と言われた昨年の高校3年生が、東日本学生リーグ戦で大学レスリング界に本格デビューした。上級生を破って底知れない強さを見せた試合もあれば、厳しい洗礼を受けた試合も。その中で、日体大の57・61kg級に起用された樋口黎(茨城・霞ヶ浦高卒)が出場した5試合に全勝する強さを見せた。

 樋口は「(チームが)優勝できなかったので悔しい。優勝が目標でしたから…」と気分は今ひとつの様子。「自分の役目は十分に果たしたのでは?」との問いに、「しっかり勝って次につなげることはできました。1年生で出させてもらったことのプレッシャーはかなりありましたが、頑張れたと思います」と、笑顔はないながらも合格点をつけた。

 新人選手は4月末のJOCジュニアオリンピックカップに出場し、同世代の選手を相手に大学生としてのデビュー戦を経験しているが、樋口は肩の負傷で棄権しており、今大会がデビュー戦。しかも、「経験ある選手であっても独特の緊張に襲われる」と言われる第1戦の第1試合に出場することになり、「荷が重いと感じましたね」と苦笑い。

 国士舘大戦と山梨学院大戦での61kg級起用は聞かされておらず、試合前は不安も大きかったという。そこを勝つのが地力なのだろう。山梨学院大戦は昨年のインターハイ決勝の相手(小柳和也=山梨・韮崎工高卒)だが、国士舘大戦は全日本選手権60kg級3位の阿部宏隆を撃破する殊勲。終わってみると「1階級上でも通用することも分かった。自信になりまし」と話す。一方、「これで満足してはダメです」とも。

 山梨学院大戦では、一昨年の1年生大学王者の高橋侑希との対戦も期待されたが、高橋が57kg級で起用されたため実現しなかった。「お互いに『当たるのでは』と思っていたんじゃないですか」と残念そう。間近で高橋の試合を見て、「試合運びは(高橋の方が)ずっと上ですね」と話しながらも、高橋が阿部に12-10、自分が阿部に7-2という結果からして、「手ごたえを感じました」と言う。

 早ければ来月の明治杯全日本選抜選手権(14~15日、東京・代々木競技場第2体育館)で対戦が実現するが、「森下先輩(史崇=全日本王者)や稲葉さん(泰弘=同2位)もいる。勝たなければいけない壁です」と、敵は高橋だけとは考えていない。JOC杯棄権で今年の世界ジュニア選手権の代表を逃しているだけに、「その分、選抜で勝って世界選手権とアジア大会に出る。先輩が相手でもプライドを持って闘う」と気合を入れた。


 







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