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2014.12.31

【全日本選手権・特集】史上初の父母子での優勝! 卓越した遺伝子の将来は?…女子60kg級・栄希和(至学館大)


(文=三次敏之、撮影=矢吹建夫)

 プロ野球の世界では長嶋茂雄&一茂、野村克也&克則が父子鷹として有名。アマチュアスポーツの世界でも、ハンマー投げの室伏重信&広治といった父子鷹の例がある。レスリング界でも父子鷹の例は何組もみられるが、父母子で全日本王者戴冠は、今回が初のケースだ。

 全日本選手権の女子60kg級で優勝した栄希和(至学館大)。父は周知のように栄和人・日本協会強化委員長で、母は現在、兵庫・芦屋学園中で指導する坂本涼子さん。父は全日本で6回の優勝、母は全日本女子選手権で8回の優勝を誇る。父子鷹だけでなく、母子鷹でもある。

 希和の成長には同門の存在があった。世界選手権女子48kg級で2連覇中の登坂絵莉の存在だ。同級生の登坂とは普通の仲良しというだけでなく、見習うべき部分が多い。誰もが口を揃えて“練習の虫”と言うのだから、登坂の練習量は想像を超えるものがある。

 「絵莉についていけば、自分も強くなる。そう自分に言い聞かせて一生懸命練習しました」(希和)。その練習の成果は着実に出てきた。今年、全日本選抜選手権は5位にとどまったが、世界ジュニア選手権(クロアチア)では63kg級で3位。8月の全日本学生選手権でも同級で優勝し、自信が芽生えてきた。

 その自信からくるものなのだろう。いままでは厳しいと思っていた練習が、「楽しくなってきた」という。今大会の決勝は同門の先輩からの勝利だった。

 希和、登坂、さらに55kg級で優勝した菅原ひかりが至学館高時代からの同期生であり、ともに切磋琢磨してきた。同期生の格闘技の選手としてはもう一人、キックボクサーの野杁正明がいる。その野杁も登坂のトレーニングに対する真剣度には舌を巻く。

 野杁は希和が優勝した21日、仙台市で初開催されたキックボクシングのイベント「Krush」のリングで1R、KO勝利を飾っている。その野杁が希和の初優勝を聞き、「うれしかったですね、同級生の活躍は自分も励みになります」と祝福した。

 父子鷹のケースはさまざまだ。父が偉大すぎるあまり、プレッシャーとなって伸び悩むタイプもいる。冒頭に触れた長島、野村の子がそのケースにあてはまる。だが、希和は“父母子鷹”である。DNAは父子鷹よりも強烈。「お父さんに娘として恥じない試合ができた」と語るほどで、プレッシャーをはねのけるタイプといえるのではないだろうか。

 練習仲間には世界王者・登坂がいる。もう少し上を見上げると、絶対王者・吉田沙保里がいる。この恵まれた環境で折れない心をつかめば、オリンピックへの扉は開かれるはずだ。

 まずは、試合後に公言した通り、来年の世界選手権(米国)60kg級制覇だ。
 


 







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