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2015.06.09

【関東高校大会・特集】高校重量級に“黒船”襲来! 柏日体(千葉)の留学生が関東大会初優勝

(文・撮影=増渕由気子)

 モンゴルからの“黒船”襲来! 関東高校大会でひときわ目を引いたのが、今年4月から本格的に活動を開始した柏日体(千葉)の留学生たちだった。高校レスリング界の雄・霞ヶ浦(茨城)を一代で築き上げた名将・大澤友博監督の新天地として注目を浴びている同校だが、話題性はそれだけにとどまらない。

 昨年11月と今年2月、国際交流基金のプログラムでアフリカのスーダン共和国に単独でレスリング指導を行った元学生王者の砂川航祐氏(日体大卒)をコーチに据え、新入部員にはモンゴルやパキスタンからの留学生3名のほか、全国中学王者などが入部。練習環境、指導者、選手ともに“最強布陣”で部活動をスタートさせた。

 砂川コーチによると、モンゴルの選手たちは日本語を流ちょうに話せないものの、同校にはバスケットボールなど他の競技にもモンゴルからの留学生が多数在籍しており、ホームシックもなく、うまくいっているようだ。

 ポテンシャルの高い選手がそろった柏日体は、関東高校大会でもすぐさま結果を出した。その最たる結果が、男子フリースタイル120kg級で大会初優勝を遂げたプレブスルン・ディリギルベンだ。重量級とは思えない軽快なフットワークで、簡単に相手の懐に入り込む。砂川コーチが「タックルが得意で、練習でもバンバン入るタイプです」と説明するように、試合でも練習通りの豪快なタックルからの攻撃を展開。

 準決勝は全国高校選抜大会王者の冨栄雅秀(茨城・霞ヶ浦)を「差しがうまくできて勝ててよかった」という内容で退け、決勝は第1ピリオドでフォール勝ちした。約3年のモンゴル相撲の経験があるようだが、レスリングを本格的に始めたのは日本に来てからというのだから驚きだ。

 「先生たちがたくさんアドバイスしてくれる。日本はテクニックに優れているから、それを教わりに来ました」と話し、大澤監督と砂川コーチらの教えをぐんぐん吸収しているようだ。

 両者ともにモンゴル語は話せない。砂川コーチは「言葉では教えることができないので、実際に何度もやってみせて、体で覚えさせています。スーダンでアフリカ人に教えるより、今の方が楽に感じます」と苦笑い。計2ヶ月のアフリカ留学の経験が、さっそく指導面に活かされているようだ。

 県予選を勝ち抜けばインターハイも出場が可能。「日本大好きです」と話すモンゴルからの留学生が今年の舞鶴インターハイ(京都)を席巻しそう。今大会は、柏日体が高校の勢力図を大きく変える予兆なのかもしれない。


 







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