【2015年世界選手権・展望】女子58kg級…伊調馨のが城に迫れる選手が出てくるか

※エントリー未発表時点での予想です

　オリンピックを含めて世界12度優勝、この階級でも昨年世界一に輝いた伊調馨（ＡＬＳＯＫ＝31歳）の優位は動くまい。３分２ピリオドのトータル・ポイント制に戻ってからの４大会（ヤリギン国際大会、世界選手権２度、アジア選手権）で14試合連続でフォール、またはテクニカルフォールを続けている。「勝ち続けるか」というより、「今大会でも全試合、６分以内で試合を終わらせられるか」という注目をされそう。

　対抗の一番手は、昨年の決勝の相手であり、55kg級時代に吉田沙保里を破ったことのあるバレリア・コブロワ（ロシア＝22歳）となろうが、今年３月のワールドカップでは川井梨紗子に黒星を喫している。その後、ドイツＧＰ３位、欧州大会８位の成績。伊調を破る勢いは感じられない。

　欧州大会は60kg級に出場して優勝した2013年世界選手権59kg級優勝のマリアンナ・サスティン（ハンガリー＝32歳）は、７月のスペインＧＰ優勝、ポーランド・オープン２位と力をキープ。国際大会を2014年には８大会、今年も７月までに７大会をこなしており、抱負な経験を生かすことができるか。

　ポーランド・オープンでサスティンを破ったのは、2014年アジア選手権２位のショーブドール・バータルジャフ（モンゴル＝？歳）。さほど実績のある選手ではないが、モンゴル代表として出てくるか。

　昨年３位のアナスタシア・フチョク（ベラルーシ＝23歳）は今年ドイツＧＰとポーランド・オープンの60kg級で優勝。同じく３位のエリフ・ジャル・イェシリルマク（トルコ＝27歳）は欧州大会３位。上位には入る力はあるだろうが、優勝を狙う力があるか。

　中国は昨年９位、今年２月のクリッパン国際大会優勝のゾウ・ザンティン（25歳）か、スペインＧＰ優勝のリ・シアン（？歳）が出てくると思われる。優勝戦線にからめるか。

　2009年に59kg級で世界一に輝き、昨年の世界選手権は60kg級で２位に入ったユリア・ラトケビッチ（アゼルバイジャン＝30歳）が、ポーランド・オープンは58kg級に出場してきた。世界選手権はどちらに出るか分からないが、この階級に出てくるなら要注意の一人だろう。

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■ＵＷＷ（世界レスリング連盟）ランキング＝2015年７月末時点
［1］伊調馨（日本）＝世界選手権優勝
［2］川井梨紗子（日本）＝ワールドカップ団体優勝
［3］Marianna Sastin（ハンガリー）＝ポーランド・オープン２位
［4］Emese Barka（ハンガリー）＝欧州大会優勝
［5］Elif Jale Yesilirmak（トルコ）＝欧州大会３位
［6］Anastassia Huchok（ベラルーシ）＝ヤリギン国際大会優勝
［7］Zhou Zhangting（中国）＝スペインＧＰ３位
［8］Grace Bullen（ノルウェー）＝ポーランド・オープン３位
［9］Valeria Koblova（ロシア）＝U-23欧州選手権優勝
［10］Joice Silva（ブラジル）＝パンアメリカン大会優勝

■2014年世界選手権成績
［1］伊調馨（日本）
［2］Valeria Koblova-Zholobova（ロシア）
［3］Anastassia Huchok（ベラルーシ）
 〃  Elif Jale Yesilirmak（トルコ）
［5］Allison Mackenzie Ragan（米国）
 〃  Lissette Alexandra Antes Castillo（エクアドル）
［7］Mimi Hristova（ブルガリア）
［8］Munkhtuya Tungalag（モンゴル）

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