2月25日(土)~26日(日)にブルガリア・バルナで行われるU-23(23歳以下)の「ぺトコ・シラコフ&イワン・イリエフ国際大会」に出場する西日本学生選抜チームが2月19日、成田空港発の日本航空で出発した。親善試合を含めて地元チームほかと合宿練習を行い、大会に臨む、
馬渕賢司監督(中京学院大監督)は「西日本学連の執行部と日本協会のご理解のもとで実施できる遠征。西日本の選手の励みになっています。西日本の選手にとって必要なことは経験です。外国選手と肌を触れ合うこの機会を大切にしたい」と遠征の目的を説明。
昨年も実施したブルガリア遠征。今年は大会前の合宿にも誘いがあった。遠征期間は伸びるが多くの外国選手と肌を合わせることになるので、参加することにしたという。21日に予定されている親善試合の詳細は分からないが、正式な審判をつけて大会さながらの形式になるもよう。
同監督は「海外遠征が初めてという選手も多い。外国選手との闘いに慣れ、自信とし、来年度の成績につなげてほしい」と要望した。
■「同世代の大会、ものおじせず闘ってほしい」…湯元健一コーチ(日本文理大コーチ)
昨年4月に日本文理大のコーチに就任し、初年度を終えようとしている2008年北京オリンピック銅メダリスト、全日本コーチでもある湯元健一コーチは「自分たちが学生だった時に比べると、西日本のレベルは間違いなく上がっている。今回の遠征は23歳以下という同世代の選手による大会。ものおじせずに闘ってほしい。一人でも多くの入賞者を出すことが目標です」と話した。
西日本の“新人コーチ”でありながら、遠征チームのコーチに抜てきされるのは、湯元コーチへの期待の表れだろう。「その思いは感じます。自分の力を少しでも注ぎ、強化につなげていきたい。バルナは初めてですが、ブルガリアには行ったことがあるので、地元のコーチ達との新たなパイプもつくってきたい」と、全日本コーチらしい姿勢で遠征に望む。
グレコローマンの黒崎辰馬コーチ(福岡大コーチ)は「昨年は3人がメダルを取った。今回は一人でも多く、それ以上のメダルを取れるように指導していきたい」と目標を掲げた。一方、海外は初めてという選手も多いので、「外国選手のウォーミングアップのやり方など、すべてを学んで帰ってきてほしい」と、経験も望んだ。
唯一の4年生となった上村優也主将(福岡大=グレコローマン75kg級)は「初めての国際大会になります。他のメンバーとともに上位を目指したい。東日本に対抗できるための力をつける遠征にしたい」と、チーム一丸となって上を目指す腹積もり。
自身にとっては学生最後の大会。「今まで学んできたことをすべて出し、悔いが残らない試合にしたい。これからの自分につなげられる遠征にしたい」と話した。
フリースタイル57kg級の田代拓海(福岡大)は昨年の大会で銅メダルを取っている。「(去年は)外国選手のパワーと技術を学んだ」そうで、その経験をベースに8月の世界ジュニア選手権(フランス)では5位入賞と好成績を挙げた。今年も好成績を残して、さらに飛躍したいところ。「優勝が目標。日本でやってきたことを出せれば、勝てると思う」と必勝を誓った。
選手団は下記の通り。
◎役員
【監督】馬渕賢司(中京学院大監督)
【フリースタイル・コーチ】湯元健一(日本文理大コーチ)、【グレコローマン・コーチ】黒崎辰馬(福岡大コーチ)
【帯同審判】阪本宏樹(日本郵便)
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◎選手
【男子フリースタイル】
▼57kg級 田代拓海(福岡大)
▼61kg級 仁木陽介(中京学院大)
▼65kg級 光永賢弘(同志社大)
▼70kg級 安江 巧(立命館大)
▼74kg級 古澤宏野(立命館大)
▼86kg級 福岡大知(徳山大)
▼97kg級 執行優大(福岡大)
▼125kg級 山口直人(徳山大)
【男子グレコローマン】
▼59kg級 光岡裕也(徳山大)
▼66kg級 岩本 巧(同志社大)
▼71kg級 市原元紀(日本文理大)
▼75kg級 上村優也(福岡大)
〃 澤田 航(中京学院大)
▼80kg級 野崎竜陽(中京学院大)
▼85kg級 関口 巡(福岡大)
▼98kg級 宮原尚之(中京学院大)