4月9日(金)からカザフスタン・アルマトイで行われる東京オリンピック・アジア予選に出場する日本選手団の第1陣、男子グレコローマン・チームが4月3日夜、羽田空港から現地に向けて出発した。
日本は60kg級を除く5階級(67・77・87・97・130kg級)で、上位2選手が手にできる出場枠獲得を目指す。
日本協会の西口茂樹本部長は、アジア予選のあとの13日(火)から同地で始まるアジア選手権にも帯同。オリンピック代表に内定した選手の闘いぶりもチェックする。「アジア予選は全階級で出場枠獲得が目標」ときっぱり。緊急事態宣言によって思った通りの練習ができなかったことは間違いないだろうが、「それを言っても意味はない」と話し、限られた状況の中で培った各選手の実力を信じ、オリンピック切符を目指す。
数日前に予選のエントリーが発表され、出場が予想される選手の研究にも取り組んでいる。「北朝鮮が出場しない(可能性が高い)からといって、どうこうではない。出てくる選手の対策をしっかりして臨みたい」と言う。
オリンピック代表内定選手に対しては、新型コロナウィルスの世界的流行で海外に行くことにためらわれる状況下でありながら、多くの選手がアジア選手権の出場を決断したことに、「その勇気は素晴らしい」と評価。「アジアでの闘いで、今の立ち位置を見極めてほしい」と要望した。
出場しないから「ダメ」ということではなく、不参加の男子グレコローマン60kg級の文田健一郎(ミキハウス)は「唯一、(昨年12月の)全日本選手権に出場している。自分のやり方でオリンピックの勝利を目指してほしい」と本人の信念に託し、国内での強化に期待した。
チームはトルコ・イスタンブールを経由して決戦の地へ向かう。第一陣のメンバーは下記の通り。
《男子グレコローマン選手》(4月9日実施)
▼67㎏級 高橋昭五(神明精肉店)
▼77㎏級 屋比久翔平(ALSOK)
▼87㎏級 角 雅人(自衛隊)
▼97㎏級 奈良勇太(警視庁)
▼130㎏級 園田 新(ALSOK)
《役員》
【本部長】西口茂樹(日本オリンピック委員会)、【副本部長】赤石光生(日本オリンピック委員会)
【男子グレコローマン監督】松本慎吾(日体大教)、【同コーチ】豊田雅俊(警視庁)、笹本睦(日本オリンピック委員会)、鶴巻宰(自衛隊)
【練習パートナー】遠藤功章(東和エンジニアリング)、川村洋史(自衛隊)、宮本海渡(日体大)
【トレーナー】近敏成(日本スポーツ振興センター)、【栄養】野崎久美(日本スポーツ振興センター)、【映像】田中慎也、新井庸仁(ともに日本スポーツ振興センター)
【総務】筒井穣(日本協会事務局)