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2021.04.13

【2021年JOC杯ジュニアクイーンズカップ・特集】セコンドの沙保里さんの期待に応えた! サラブレッドが悲願の中学初V…カデット43kg級・吉田七名海(三重・一志中)

 

(文=谷山美海、撮影=矢吹建夫)

偉大なる叔母、吉田沙保里さんのサポートで中学進学後、初の全国大会優勝を飾った吉田七名海(三重・一志中)

 2021年ジュニアクイーンズカップのカデット43㎏級は、吉田七名海(三重・一志中)が決勝で岡田夢生(石川・志賀高)に3-2で勝利。これまで一度も勝てていなかった大敵相手に雪辱を果たし、中学生になって初のタイトルを手にした。

 「いつも負けている相手だったので、絶対に負けたくないという根性で闘いました。特別な人がセコンドについてくれる特別な大会。絶対に優勝しないとダメだという気持ちで挑んだので、優勝できてものすごくうれしいです」

 「特別な人」とは、世界大会16連覇、個人戦206連勝の記録を誇る吉田沙保里さんのこと。七名海にとって叔母にあたり、この日は初戦からの全3試合、セコンドとしてサポートしてもらった。三重県で一志ジュニアを主宰する叔父・栄利(ひでとし)監督は、この大会だけはセコンドの席を沙保里さんに譲る。「(七名海にとって)1年に一回の楽しみなんですよ。本人も、僕ではなく沙保里にセコンドについてほしいと言っています(笑)」。

 毎年恒例の吉田家の家族行事。同時に、偉大な叔母の存在が七名海に与える影響も大きい。「沙保里がセコンドにつくことによって、勝ちたいという気持ちをいつも以上に感じました」と、モチベーション向上への寄与は監督の目からも明らかだ。

沙保里さんも太鼓判、不振脱却の糸口はレスリングの基本の徹底

 七名海は、小学生時代は全国レベルの大会で9度の優勝経験を持つ。中学生として試合に出場するようになった2019年から、全国一への行く手をことごとく阻んだのが、1学年上の岡田だった。同年のこの大会(中学生の部)、全国中学選抜選手権、全日本女子オープン選手権と3つの大会でぶつかるも、3戦とも結果は振るわず。データベースの成績表に並んだのは2位、3位の文字。

“天敵”と言える相手に向かう吉田七名海

 攻めあぐねた後半に逆転負けを喫するのが、いつものパターンとなってしまっていた。物心ついた頃からレスリングのある環境で育った七名海にとって、初めてぶつかった壁だった。

 敗因は自分でも分かり切っていた。「これまでは体力がないせいで、後半2分で攻められず、下がって下がって負けてしまっていました」。体力不足解消のため、練習ではスパーリングに多く入るよう意識。成績不振の解決策は、誰もが知っているレスリングの基本・攻め続ける姿勢の徹底だった。

 その重要性を一番理解しているのは、世界を相手に闘ってきた沙保里さんだ。「力をつけることや、技の精度を上げることも、もちろん大事です。でも、最後は攻め続けた方が勝てるスポーツだと思っています。今日は、勝ったことのない選手相手にも守りに入らずに、基本を徹底してコツコツ攻め続けられ、私の目から見ても120点あげたいぐらいの出来です」。殻を破った愛する姪っ子の優勝に、元世界女王の頬も緩みっぱなしだ。

セコンド席からアドバイスを送った吉田沙保里さん

 身長は147cmと小柄。同年代の平均身長と比べると約10cmほどの差があるが、素早く相手の懐にもぐり込めるスピード感は他の選手にない武器だ。「リーチはないけど、小さいからこそ自分が取りやすいところに入り込めると思っています」。体格を生かして懐に入った後に確実に点を取れるよう、目下の強化ポイントはタックルの精度を磨くこと。

 吉田家・スピード感・タックルと聞くと、やはり期待してしまうのが沙保里さんの代名詞の「高速タックル」。レスリング界の“サラブレッド”が伝家の宝刀を武器に、強豪ひしめく女子軽量級の台風の目となる日もそう遠くないかもしれない。







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