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2021.07.29

【特集】「人生の発展の証として頑張る」…オリンピック2連覇を目指すヘレン・マルーリス(米国)

 

(文=布施鋼治)

 岐阜県中津川市で事前キャンプを行っている米国チームは7月20日、3スタイル合同による練習を報道陣と地元ファンに公開した。

 19日未明に現地に到着したチームにとっては滞在2日目。チームの中で最も注目されている女子57㎏級のヘレン・マルーリスは「時差ボケで、今朝は4時半に起きてしまいました」と打ち明けた。「今後は就寝時間を調整しながら、自然と調整していきたい」

東京オリンピックへかける思いを話したヘレン・マル―リス(米国)。左は通訳としてチームに帯同した八田忠朗氏

 2016年リオデジャネイロ・オリンピックの女子53㎏級決勝で、マルーリスが吉田沙保里を破って米国女子初の金メダルを獲得したことは、米国内でも大きなニュースになった。彼女にとっても大きな転機となる一戦だったことは間違いない。

 「リオで吉田選手と決勝で闘えたことはいまでも名誉に思っています」

 しかし、その後の脳震盪や肩の負傷、地元メディアの報道によると、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状にも悩まされたという。一時は東京オリンピックを目指すかどうかも迷ったが、最終的にV2を目指すことを決意した。「お祈りしていたら、神様に出なさいと言われました」

 リオでは打倒・吉田とともにオリンピックで金メダル獲得というふたつの夢がかなった。今回のオリンピックでは「人生の発展の証として頑張る」というテーマを揚げる。

 「大会ごとに気持ちは異なるけど、今回も私は自信を持っています」

6月の敗戦をしっかり受け止め、前を向く

 興味の焦点は、57㎏級の川井梨紗子(ジャパンビバレッジ)との初対決になるか。抱負を聞くと、「今回、川井選手と試合できることも、名誉に思っている」と語るにとどまった。

最後の調整に励むヘレン・マル―リス

 今年6月の「ポーランド女子オープン」では、2019年世界選手権3位のオデュナヨ・アデクオロイェ(ナイジェリア)にテクニカルフォールで敗れているが、すでにベテランの部類に入ったマルーリスは前向きだ。「ポーランドでの敗北は自分に何か足りないものがあった。今はそれを埋めている最中です」

 中津川では、宿泊先のホテルと練習場所を往復するだけというバブル生活を送っている。米国チームの通訳として同行した八田忠朗氏は「結構イライラしている選手が多い」と明かす。「外出は朝7~8時まで、ホテルの裏から山の方に入る道を散歩することだけが許されています。ゲームや卓球、余暇を楽しく過ごせる工夫などを考えています」と言う。

 マルーリスら女子の重量級3選手は、男子グレコローマンの代表とともに28日に中津川市を離れ、会場となる幕張メッセ近くのホテルへ入る(後半日程の選手たちは31日に移動)。オリンピック選手村には入らず、会場近くで決戦の日を待つ。







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