2022年シニア・アジア選手権はモンゴルで実施、U23・U17はサウジアラビア開催か？

2013年に女子ワールドカップが行われたウランバートルの体育館

　世界レスリング連盟（UWW）は12月20日、2022年大会日程のページで、未定だった来年のシニア・アジア選手権を4月19日（火）～24日（日）にモンゴル・ウランバートルで行うことを掲載した。スタイルの順番などは未定。

　6月に予定されていたＵ17（旧カデット）のアジア選手権は、U23と合同で19日（日）～26日（日）にサウジアラビア・リヤドが候補として挙がっている。7月のU20（旧ジュニア）のアジア選手権は、U15との合同で2日（土）～10日（日）に予定されているが、場所は未定。

　U23とU17のアジア選手権の候補となっているサウジアラビアは、宗教上の理由により、長年にわたって女性の活動（スポーツ活動・観戦を含む）に厳しい制限をかけてきた国。2012年ロンドン・オリンピックでは、国際オリンピック委員会（IOC）憲章に違反するとして出場が認められない可能性もあった。

　最近は女性スポーツの門戸を開け、柔道では東京オリンピック出場も果たすなどして多くの競技で女子選手が誕生している。ただ、女性が公の場に出るときには顔をブルカやスカーフなどで覆い、肌の露出を禁止する習慣は残っている。レスリング女子をやっている情報はない。

　今年、世界最大のプロレス団体ＷＷＥが大会を開催し、女子の試合をやったときは、顔は普通に出していたが、手首まで隠すＴシャツと足首まで隠すスパッツを着用してファイトしていた。体育館の中とはいえ、肌を露出するレスリング女子の実施が認められるかどうかは不明。

　UWWでは現在、世界選手権と大陸選手権は男女3スタイル同時開催を規定としており、イランが再三、同選手権の開催を求めてきたが、女子を実施しないことを理由に却下されている。サウジアラビア開催がすんなりいくかどうか、注目される。リヤドの6月の最高気温は40度を超える日が多い。

　また、来年の明治杯全日本選抜選手権は6月16日（木）～19日（日）に東京・駒沢体育館で予定されている。U23アジア選手権が、期間中（6月19～26日）の前半に行われるか後半に行われるかにもよるが、派遣選手の選考が難しい状況となった。