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2022.01.24

「今年こそはリーグ戦を再開したい」…東日本学生連盟・吉本収理事長(神奈川大監督)に聞く

 

 新型コロナウィルス感染のため、思ったような活動ができないでいるスポーツ界。感染の再拡大が始まり、今年も先が見通せない状況になった。果たして、各種大会は開催できるのか。東日本学生連盟の吉本収理事長(神奈川大監督)に、今年の展望を聞いた。(取材日=1月14日)


 ――新型コロナウィルス感染が再拡大していますが、各大学の練習状況はいかがでしょうか。

 吉本 どの大学もそうだと思いますが、今の段階(1月14日時点)で練習禁止というところは少ないと思います。サークルなどに対しては厳しい大学もあるようですが、運動部はあまり規制されていません。神奈川大でいえば、レスリング部は重点強化部に指定されていて、規制はひと頃に比べてかなり緩和されています。ただ、練習時間が2時間までとされ、感染防止への規制はあります。

学生レスリング界の発展を目指す吉本収・東日本学生連盟理事長

 ――オミクロン株の感染次第で、この冬の練習が心配ですね。

 吉本 現段階では、大学からの通達は特にありません。ただ、他の部で陽性者と濃厚接触したといった報告もあり、このあと、厳しくなる可能性はあります。何とも言えない状況です。

 ――ワクチン接種は?

 吉本 ウチの選手は全員、2回接種しています。3回目も早く打たせたいです。東日本の所属選手では、昨年の大会時の状況から見ると、9割程度の選手はワクチン2回接種済みだと思われます。

「どうやったらできるか」という観点で大会開催を目指す!

 ――こうした状況で2022年度を迎えるわけです。最大のイベントである東日本学生リーグ戦は2年連続で中止になっているだけに、3年連続中止は避けたいのではないでしょうか?

 吉本 2020年の中止は仕方なかったでしょう。昨年は、だれもがやりたかったけど、5月11日までの予定だった東京都の緊急事態宣言が、5月末まで延長されて駒沢体育館が使用できなくなり、大会の1週間前に中止が決まりました。

東日本学生レスリング界の年間の最大のイベント、リーグ戦。今年はこの熱狂がよみがえるか

 ――4月初めのジュニアクイーンズカップが開催されただけに、今年はできる、という気持ちだったのではないかと思います。

 吉本 4月24・25日に予定されていたJOCジュニアオリンピックカップが1週間前の4月17日に中止が決まり、リーグ戦もどうなるかな、という気持ちになりました。感染の広がりが収まらず、リーグ戦も中止となってしまいました。今年は、だれもがやりたいと思っているでしょうし、そうした声も届いています。昨年秋はいろんな大会を開催できているので、今年こそはリーグ戦を再開したいと思っています。「できるか、できないか」ではなく、「どうやったらできるか」ということで進めていきたい。もちろん、選手の健康管理が最優先となります。

 ――2年間やらないと、どこがデフェンディング・チャンピオンか、すぐに出てこないですね。

 吉本 日体大ですね、2019年優勝は。自分たちが、どのグループで闘うか、すぐに出てこない大学もあるでしょう。

■2022年東日本学生リーグ戦・一部リーグ組み分け
A=日体大、明大、中大、育英大
B=拓大、専大、東洋大、慶大
C=山梨学院大、日大、青学大、大東大
D=早大、国士舘大、神奈川大、法大

 ――2020年大会から、軽量級から試合をするのではなく、抽選によって試合順を決める方式を採用する予定でした。それが日の目を見ることなくここまで来てしまいました。

 吉本 2月末に連盟の理事会がありますので、そこで再確認し、抽選制でやります。

 ――大学選手権は、2年間、両スタイルとも実施し、インカレ(全日本学生選手権)も中止は1年だけでした。東日本学生選手権も開催しました。リーグ戦だけが2年連続で中止になってしまいました。

 吉本 感染拡大の時期との問題で、リーグ戦、それと日本協会主催ですがJOCジュニアオリンピックが2年連続で中止となっています。今年、もし5月にリーグ戦を開催できなかったとしても、時期をずらしてでもやるべきだと思います。そうなると、会場確保の問題が出てくるのですが…。

土日に大会をやりたいが、首都圏の会場確保は至難の業

 ――会場確保の難しさは、あまり理解されていないようですが。

 吉本 首都圏では圧倒的に会場が少なく、多くの競技で取り合いとなっています。去年は、決まっていた会場がワクチン接種会場になるため使用を断られるという事情が加わりました。インカレは、東西の連盟が協力し、会場と期日を分けることでかろうじて延期開催が実現しましたが、会場確保の難しさを理解してほしいと思います。空いている施設を探して、あちこちに電話をかけまくっていたのが現実です。

神奈川大で選手を指導する吉本理事長。同大学の躍進を支えている

 ――大会は土曜、日曜にやってほしい、という声もあります。

 吉本 だれもが、そう思っています。OBや選手の同級生が応援に来られるし、選手の保護者も来やすくなります。しかし、会場確保は本当に大変な仕事なんです。

 ――今年(来年度)の場合、インカレが通常より早く、8月15日から18日の予定になっています。大学の試験が終わり、練習を再開してからの期間が短い。世界ジュニア選手権(ブルガリア)が8月15~21日なので、代表選手の出場は不可能。全国高校生グレコローマン選手権とも重なるので、審判員の確保も厳しい状況ですね。

 吉本 駒沢体育館で、4日連続で空いているのがその期間しかなかったのです。駒沢体育館を毎年この時期に使用させてもらうためにも、一方的に断るわけにはいきません。8月下旬か9月初めがベストなことは理解していますが、どうしようもない状況です。時期をずらしてほしい希望があれば、会場を探して見つけ、連盟に連絡してほしい。そこで論議したいと思います。8月、9月なら、エアコンがあることが必要条件になります。

 ――4日連続の確保が厳しいのなら、2日ずつの分散開催でもいいのではないですか?

 吉本 去年のインカレが東京と山口の分散開催でした。そうなると、審判やスタッフにかかる交通費や宿泊費、マットの運搬費用などに多くの経費がかってしまい、財政的に厳しかったのが現状です。昨年はどちらかのスタイルのみの出場としましたが、両スタイルに出る選手もいます。インカレは、やはり4日連続で実施したい。

若手役員の台頭がなければ、活性化しない!

 ――これは全日本学生連盟の管轄になりますが(注=吉本理事長は、全日本学生連盟では副理事長)、2年に1度派遣していた世界大学選手権はどうされるのでしょうか。大会自体、「FISUワールドカップ・コンバットスポーツ・レスリング競技」と名称が変わるのですが、学生が中心で出場するU23世界選手権との絡みも出てきます。

 吉本 全日本学生連盟の強化委員長はバトンタッチしましたので、詳細は分かりません。ただ、この2年間、コロナのため海外派遣を考える状況ではなかった、というのが現状です。今年、順調に大会が開催されるとなったら、連盟で話し合わなければならないでしょう。学生時代の海外経験は大きな成長につながります。コロナ問題がクリアされれば、できる限り行かせてあげたい。

今年度、連盟史上初めて女子学生による委員長が実現。次の課題は、女性理事の誕生と若手の登用か?

 ――少子化の影響で、高校の選手数が減っています。当然、大学の選手数も減っていくと思います。対策は?

 吉本 連盟への登録数は、さほど減っていないです。各大学の推薦枠は、大きな変化はないのだと思いますが、高校の選手数が下がっていけば、必然的に大学の選手数も下がることにつながります。コロナで経済状況が厳しくなれば、「大学には行かせられない」という家庭も出てくる。この問題も、2年間、コロナに振り回されて対策を考えることができなかった、というのが現実です。コロナが明けてから、真剣に考えていかねばなりません。

 ――西日本では南九州大が復活し、秋季学生リーグ戦の二部リーグが久しぶりに7大学となりました。復活や新規の参入チームを増やすことも必要ではないでしょうか?

 吉本 必要ですね。新人戦のBグループ(大学入学後にレスリングを始めた選手のトーナメント)の存在をアピールし、大学からレスリングを始める選手を増やすことも必要だと思います。

 ――東日本学生連盟の2022年に期待します。

 吉本 若手が前に出て来てもらいたいです。私をはじめ、連盟を主に運営しているのは50歳代ばかりです。こんな“おじさん集団”ではねえ…(笑)。女性役員が多く入り、SNSを駆使する30代、40代の役員が出てきて、ばりばりやってもらわないと連盟は活性化しません。







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