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2022.08.22

2022年U20世界選手権(ブルガリア)出場の女子チームが帰国

 

 ブルガリア・ソフィアで行われたU20世界選手権に出場した女子チームが8月21日、羽田空港に帰国した。2019年大会に続いて「金8・銅2」を獲得し、国別対抗得点はインドに大差をつけ、出場した大会として10大会連続優勝という成績だった。

ソフィアから帰国した女子チーム

 正田絢子コーチ(京都・丹後緑風高教)は「実は、出発前からけが人が何人かいて、不安があったんです」と実情を打ち明けた。しかし選手の気持ちが強く、「何が何でも勝つ、という気持ちがあふれていた。それがこの結果につながったと思います」と、選手の精神力の強さを勝因に挙げた。

 「勝ちたい」という気持ちが強すぎてもよくないケースがあるので、空回りしないように抑える苦労もあったそうだ。そのくらい選手の勝利を目指す気持ちは強かった。試合をするごとに「緊張やよけいな力が取れ、波に乗れた」と分析した。

 今年の若い世代の闘いでは、6月中旬のU17アジア選手権(キルギス)でインドの猛威に直面し、女子では大会史上初めて優勝がないという厳しいスタートとなったが、最後に日本女子の強さを世界にアピールした形。「シニアの世界選手権代表も3選手入っていた(59kg級・元木咲良、62kg級・尾﨑野乃香、68kg級・石井亜海)。この勢いをつなげられると思う」と、来月の世界選手権チームにバトンを渡す。

 齋藤ほのかコーチ(東京・安部学院高教)は「コロナで全員が行けるのか、とか、けが人が出たりして、行く前から心配だった。全員が出場でき、これだけの成績を残せたことにホッとしています」と話す。前回の8階級優勝がひとつの目標としていたが、実際に取ってみると、「予想以上かな(笑)。みんなよくやってくれました」とねぎらった。


 ■50kg級優勝・伊藤海(早大)「ジュニア(U20)の国際大会に出るのは初めて。優勝は、素直にうれしいです。(2017年世界カデット選手権でも優勝しているが)カデットよりジュニアの方がレベルは高い。その中で、全試合テクニカルフォールで勝てたのが、うれしいです。自分からタックルで攻めて勝つ、ということを目標にしていて、理想通りの試合運びができました。トルコ戦での失点はタックルの処理の失敗。まだ練習すべき部分です。全日本選手権まであと4ヶ月、しっかり練習して、上の選手を倒せるようにしたい」

羽田空港での最後のミーティング

 ■53kg級3位・木村彩夏(法大)「初めての国際大会なので、メダルを取れてうれしいです。負けたインド戦は悔しい気持ちですが、今の段階では力の差があったと思います。練習を重ねて、世界で通じる技術や体力を身につけることが必要です。試合での気持ちの面や、仲間の応援があったからこそ勝てたことなど、いろんな経験ができ、これからの試合につながるかな、と思います。次の大会(全日本女子オープン選手権)で金メダルを取って全日本選手権に向かいたい」

 ■55kg級優勝・清岡もえ(育英大)「この環境の中で派遣していただけたことに感謝したい。優勝については、うれしい気持ちとホッとした気持ちの両方があります。今大会は、相手がどうのこうのではなく、今まで練習してきたことを出して、それがどのくらい通じるかを試す大会でした。圧勝できて、自分が強くなったのを実感することができました。(2019年の)世界カデット選手権のときよりレベルが高いかなと思ったけど、思ったほどではなかった。そのあたりに、自分が強くなっていることを感じました。シニアの世界選手権には練習パートナーで行きます。たくさんのことを学び、(いずれ自分も)大きな舞台で闘えるように頑張りたい」

 ■57kg級優勝・屶網瑠夏(至学館大)「2019年の世界カデット選手権に続いて優勝でき、年齢的に上の立場ということも含めて勝ててよかったです。(4試合中3試合が判定勝ちという内容に)組み手がうまくできなかった。反省点として、次に試合に出るときはしっかりやりたい。4月のアジア選手権で優勝した姉(さら)は私の憧れです。姉に続いて国際大会で優勝できてよかったです。全日本選手権は、まだ出場する階級を決めていないので、しっかり定め、そこで上位に入れるように頑張りたい」

 ■59kg級優勝・元木咲良(育英大)「優勝はできましたが、(2-2で勝った準決勝を含めて)初日は全試合とも内容的によくない試合でした。外国人は思ったより力が強く、焦ってしまって自分のレスリングが空回りしていました。それを知ることができたのが収穫です。来月のシニアの世界選手権に出るのに、こんな試合をしていては駄目だ、という危機感を感じました。タックルに入ってからの処理と攻めるレスリングを、だれが相手でもできるようにすることが目標です」

来月のシニアの世界選手権に出場する3選手。左から石井亜海、尾﨑野乃香、元木咲良

 ■62kg級優勝・尾﨑野乃香(慶大)「今できることをやる、という気持ちで試合をしました。初戦は少し緊張して硬かったかもしれません。初日に4試合しましたが、闘っていく中でコンディションを上げていけたのは、よかったことです。(決勝の相手は東京オリンピックのインド代表だが)特に意識はなかったです。実は、けっこう仲のいい選手なんです。でも、試合は試合。何も考えずに勝つことだけを考えて闘いました。シニアの世界選手権は今回よりレベルが違ってくるので、今回の試合のようにいくとは思っていません。泥くさくても勝ちにいきたい。技術の修正、心の面など、できるだけのことをして臨みたい」

 ■65kg級優勝・吉武まひろ(日体大)「この大会に向けて準備してきたので、優勝できてうれしいです。練習では、カウンターとか間合いとかを練習してきて、そのやるべきことができ、絶対に勝つという強い気持ちで臨めたことがよかったです。(決勝はU20アジア選手権優勝のインド選手だったが)相手がだれであっても、自分が勝つ、という気持ちでやりました。相手が何をやってくるかは考えず、自分がやるべきことができました。次は全日本選手権で優勝したい」

 ■68kg級優勝・石井亜海(育英大)「世界選手権で優勝したいと思っているので゙、『U20世界選手権での優勝は当然』と思う冷静な気落ちと、U20の世界一になれたうれしさとが、半々という状況です。(勝因は)技術的にはたくさんありますが、普通にやれた、落ち着いてやれた、やるべきことをやれた、というふだん通りのことができたことだと思います。このあと、世界選手権までの短い期間でも、やれることはたくさんあると思います。しっかりやって、(世界選手権では)やってきたことを普通にやりたい」

 ■72kg級3位・新倉すみれ(神奈川大)「他の階級は金メダルなので、悔しい気持ちでいっぱいです。(負けたカザフスタン戦は)最後守ってしまい、そこを攻められて守り切れなかった。攻め切ることができなかったところが弱さなのかな、と思います。優勝は逃しましたが、メダルは取れたので、最低限度の目標は達成できたとは思います。(シニアの)アジア選手権でも銀メダルを取れたし、国際舞台でやっていける手ごたえは感じました。早生まれなので、来年もU20でチャンスはあります、国内でしっかり勝ち、来年こそは金メダルとベルトを持って帰ってきたい」

 ■76kg級優勝・茂呂綾乃(東京・安部学院高)「オリンピックを目指しているので、結果は優勝でしたけど、内容を考えると満足できないというか、素直に喜べない面があります。76kg級の中で身長が低い。相手が大きくて力も強かった。力で勝負する、ということはなくとも、もっと練習して力負けしないように、と思いました。(チーム唯一の高校生としての参加で)周りから応援してもらえるのはうれしいのですが、この内容では…。周りから『すごい』と言われ、自分でも満足できるような試合をやりたい」







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