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2022.08.24

【2022年全日本学生選手権・特集】執念の逆転勝利! 激戦階級を制した伏兵が飛躍を誓う…男子フリースタイル57kg級・佐々木風雅(日大)

 

激戦階級を制した2019年インターハイ王者の佐々木風雅(日大)=撮影・保高幸子

 2022年全日本学生選手権の男子フリースタイル57kg級は、昨年の学生二冠王者・弓矢暖人(日体大)、アジア選手権3位の実績を持つ竹下雄登(日体大)、JOCジュニアオリンピックの覇者・弓矢健人(日体大)などが出場。66選手が参加し、人数的にも過酷な闘いとなった。

 そんな同級を制したのは、伏兵(予期しないときに現れ、立ちはだかる人物のこと)とも言うべき佐々木風雅(日大)だった。決勝の山口叶汰(神奈川大)戦はラスト数秒、すくい投げのような投げ技で4点を取っての逆転劇。勝負は最後まで分からないことを感じさせるフィナーレでの優勝だった。「(けがでブランクがあり)久しぶりの試合。それで優勝できてうれしいです」という声が弾んでいる。

 練習では、最後の1秒まであきらめずに闘うことを心がけていた。「その気持ちが最後に出てくれましたね」と、終了間際の逆転劇を振り返り、表彰台の一番高いところの感触が気持ちよさそうだ。

周囲に水をあけられたインターハイ王者、飛躍はこれから

 「伏兵」という言葉は失礼かもしれない。長野・上田西高時代の2019年インターハイの55kg級で優勝しており、実績は十分にある選手だ。だが、同じ王者だった佐藤匡記(東京・帝京高/JOCエリートアカデミー~現山梨学院大)髙橋夢大(京都・網野高~現日体大)がすでに世界選手権出場を果たしているのに対し、進学後はタイトルに縁がなかった。

ラスト数秒、4点を取っての逆転だった=撮影・保高幸子

 タイトルどころか、フリースタイルでは表彰台すらない。インターハイ決勝で勝った塩谷優(東京・自由ヶ丘学園高~現拓大)は、グレコローマン55kg級で2年連続アジア王者に輝いているなど、周囲に置いていかれた状態。昨年12月の全日本選手権のあとは、腰を痛め、試合に出場することもできなかった。

 日大に進んだ軽量級のインターハイ王者は2008年の赤澤岳(埼玉・花咲徳栄卒)以来で、当然、期待も大きかっただろう。それだけに、悔しさはつのっていた。「勝てない時期が続いて、気持ちも落ちていました」。

 しかし、今シーズンから鈴木光監督が誕生し、新体制がスタート。コーチの数も増えて、「常に(コーチの)だれかが来てくれて練習を見ていただける状態。活気ある練習ができるようになりました」と言う。チーム全体に上を目指す意識が強くなって気持ち的にも引き締まり、それが自身にも還元されたという。

2019年インターハイ表彰式。2位が塩谷優(現拓大)、3位左が弓矢健人(現日体大)=撮影・矢吹建夫

 今大会は、復帰戦ということもあって、入賞が最低の目標だった。準決勝は、高校のときの国体決勝で敗れた弓矢健人(日体大)が相手。目標を超えていたので決勝進出が脳裏をよぎり、「絶対に勝つ」という気持ちを持てたと言う。勝ったあとは、「優勝しかない」という思いだったと言う。

 大学進学後は燃え切れていなかっただけに、エネルギーは十分に残っている。それを燃やすのは、これから。「内閣(全日本大学選手権)でも優勝を目指します。そこで優勝してから、全日本選手権で上位入賞を目指したい」と話し、巻き返しを誓っていた。







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