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2011.09.14

世界選手権ブログ(9・13)

9月10・11日 9月12日 9月13日 9月14日
9月15日 9月16日 9月17日 9月18~19日

【9月13日(火)】

 試合のスケジュールが伸びた前日の反省からか、試合開始が2時から12時半に繰り上がり。そのため、12時すぎに宿舎を出る予定が、11時前に出ることに。ま、終わりの時間が延びるよりはいいか。以前は9時試合開始で、7時半とかにホテルを出ていたのだから、朝余裕があることは変わりない、

 それにしても、こちらは空気が乾燥している。成田空港で目薬を買おうと思っていたが、つい忘れてしまい失敗。矢吹カメラマンも目が真っ赤。宿舎の近くで薬局を探したが見当たらず。前日、この日に現地入りするフリーライターの布施鋼治さんに「買ってきてくれないか」とメール。「いいですよ」との返信。

初日にあったステージが撤去され、カメラマンスペースに

 「ドライアイのためだから、一番安いのでいいです」と付け加えるところが貧乏性の表れか。ま、庶民感覚とでも言ってほしい。多くの人に迷惑をかけながら、自身の年収数千万円は確保しようとした某電力会社の社長には、こういう感覚はないだろう。

 どの大会でもそうだが、2日目ともなると勝手が分かり、動きがスムーズ。12時近くになると、記者室奥の簡易レストランをめがけて記者が集まる。「ちょっと待て。あと10分」とスタッフ。10分経って聞くと、再び「ちょっと待て。あと10分」。“そば屋の出前”の行動はどの国にもあるようだ。久しぶりに米の食事を食べる。

 選手や報道陣の経路なども慣れてくる。選手と報道陣が混在するスペースが狭くてぎしめきあう状況だが、何となく整然として来たことは間違いない。警備担当チーフの上からの強権的な態度は相変わらず。筆者もこのチーフに「このスペースをもっと広げろ」と身振り手振りで訴えたが、「ノー」と言ったきり、話を聞こうともしない。

 もっとも前日のビル・メイさんの抗議が効いてか、国際レスリング連盟プレス委員会のチャバ・ヘゲタス委員長はカメラマンの集団に「昨日は申し訳なかった。貴賓が来ていてスケジュールも詰まっていたので焦っていた。言うことが人によって違ったこともすまなかった。改善するので、リクエストがあれば言ってくれ」と直接言いに来たという。ま、これだけでも気持ちはやわらぐ。

カメラを向けたらポーズをとってくれたゴルツ

 われわれ報道陣は選手の控室やウォーミングアップ場へつながるところにまで行くことはできなくなったりもしたが、それはオリンピックでも同じこと。行けないなら行けないで、きちんと統一してくれれば文句は出ない。スタッフによって言うことが違うから、トラブルが起きるのだ。

 この日は会場に男子フリースタイルの富山英明副団長が登場。馳浩団長は臨時国会が始まったため来られなくなったという。国会議員の場合、公務と認められた場合を除いて会期中に海外へ行くことはできない決まりがあるようで、これは仕方ないだろう。富山さんには、いずれ国際レスリング連盟の理事選挙に立ってもらわなければならないから、この機会に「選挙の当選の仕方」を徹底的に学んでもらいたかったのだが…。

 記者席で執筆していると、ロシアの妖精、ナタリア・ゴルツの姿が。ひざを痛め、大学院の論文のため選手活動は小休止状態だが、こうして会場に来るということは、まだやるということだろうか。「ゴルツ!」と声をかけると、ニッコリ笑顔。カメラを向けると、きちんと振りむいてくれた。斎藤修審判委員長はもう会ったのかな?

 その後、保高カメラマンと増渕広報担当が「イタリアのあのレスラー、イケメンで…」などと話し合っていたので、「選手の品定めに来たのか」と一喝すると、「ゴルツにデレデレしていて、何よ!」との反撃。最近の女の子は口が達者だ。

 試合は、日本選手が合計4試合闘い、4敗という成績。4試合で技をかけてのポイントは1点もないという惨敗に終わった(コーション・ポイントはあり)。まだ翌日の74kg級が残っているものの、期待の軽量階級を含めて五輪出場権0という現実に、佐藤満強化委員長への取材オファーが殺到。増渕広報担当に動いてもらい、ミックスゾーンへ来てもらった。

増渕広報担当が保高記者と間違って声をかけた外国人記者

 佐藤委員長は「反省しています」と第一声。手の内を外国にさらさないため、今年に入ってから国際試合を控えていて、そのため実戦の感覚が衰えていたことを「私たちのミスでした」ときっぱり。取材が終わったあと、報道陣からは一種の感嘆の声があがりました。強化委員長が惨敗の責任をコーチングスタッフの政策ミスと認めることは、極めてまれだというのです。敗因を選手の精神力の欠如に求めることが普通みたいです。だれだったか忘れたけど、記者から「レスリングは、ひと味違うね」と言われました。これも八田イズムでしょうか。

 佐藤強化委員長の囲み取材をやっていたまさにその時、携帯電話の着信が。出られなかったので、あとで着信を見てみると布施さんで、たぶん到着したという連絡だろう。メールで現地での携帯電話の番号を伝えておいたのに、わざわざ日本の携帯電話にかけてくる。これだと着信料金がかかるんだよな…。

 送ったメールは最後までしっかり読んでほしいものだ。もっとも筆者も、増渕広報担当からのメールを途中までしか読まず、「何で連絡してこないんだ!」「メールしました。○日のメール、よく見てください!」って返され、よく読んだらそうだったなんてこと日常茶飯事。記者という人種は、メールを最後まで読まない習性があるのかな?

 この日は3位決定戦を決定戦を1試合ずつやる余裕のスケジュールで予定通りに9時半に全試合終了。しかし表彰式で、カメラマンの撮影スペースが確保されていないトラブルあり。国際レスリング連盟(FILA)のオフィシャルカメラマンのマーティン(ハンガリー)は、どこにでも入れる特権を使って真正面から撮影している。

 この男が取り仕切り、世界のカメラマンのために動いてくれなければらないのに、何もしない。北京五輪の時にFILAのオフィシャルカメラマンだった保高記者が「あなたがきちんとするべきよ」と言ったのに、「ああ…」とかいう返事で何もせず。世の中、いい加減なヤツが多いよね。

 帰りは、増渕広報担当が違うホテルなので、2台のタクシーをつかまえて4人と1人に分かれて乗る。私たちの乗ったタクシーの運転手は、きちんと行き先を伝えたにもかかわらず、2台が同じところへ行くと思ったらしく、増渕タクシーの後をついて行って道を間違えるアクシデント。高速道路(?)だから、いったん間違った方向に行ってしまうと、簡単に元に戻れない構造になっている。

 ちょっとした街に入り、明らかに一方通行と思えるところを逆走したりして本来の道へ。タクシー代はどうなるんだ、と思っていたら、「マイ・トラブル」とか言ってメーターを切り、新たにスタートさせてくれた。悪名高いイスタンブールのタクシーだが、良心的なタクシー運転手もいる。何事も風評だけで判断できないものだと実感。

《9月12日》

表彰台正面から撮影できない表彰式

報道陣が最高に虐げられた大会

ミックスゾーンでの会見風景

舞台裏で出番を待つ120kg級のキューバ(左)とロシア


 







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