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2011.09.17

世界選手権ブログ(9・16)

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9月15日 9月16日 9月17日 9月18~19日

《9月17日》

【9月16日】

日本から応援に駆け付けた浜口夫妻と浅草応援団

 この日も12時半の試合開始。11時に会場に入ろうとすると、浜口京子選手のお母さんから電話あり。もうカイジョウ(会場)に着いて、カイジョウ(開場)を待っているという。場所取りもあるし、気持ち的にもホテルでのんびりしていられないのだろう。

 プレスセンターでスケジュール表を多めにもらい、あいさつを兼ねて届けにいく。ジャパンビバレッジのミーちゃん(元46kg級の世界選手権代表、清水美里さん)も来ている。17年前だったか、高校生の時に高山市で取材したが、その時と顔が全く変わっていない。今でも「どこの小学生?」と聞きたくなるような童顔。浅草軍団に写真を撮らせてもらおうと思い、「入ってよ」と言うと、「いえ、いえ…」と言ってなかなか入ってくれない。そんなところも昔のままだ。

 浅草軍団は、いつもなら海外であってももっと大勢来るが、来年のロンド五輪応援のために貯蓄中とのこと。しっかり貯めて、来年は大応援団で来てほしいね。エアチケットも宿泊代も、五輪価格になってはね上がるからね。

 ロンドン五輪は、ある旅行代理店が選手の家族に、入場料込のツアー代金が100万円になる見込みとし、「今なら80万円です」と売り込みをかけてきたとか。まだ五輪代表に決まっていないのに、申し込む家族っているのかなあ…。この大会を終わった段階で、小原、吉田、伊調の家族・関係者が申し込むことはあるだろうけど。

 でも、五輪期間中でもエアチケットの早売りというのが数席、必ずあるんじゃないかな。今回も、私たちは3月の段階でエアチケットを押さえたので、周囲からは「え?」と思う金額で来ています。7万円ですよ!(燃料サーチャージほかでトータルは11万円近くになるけど…)。布施さん、うらやましいでしょ^^; ロンドン五輪へ行く日程が決まったら、いろんなサイトをチェックし、早売りの席をぜひともゲットしましょう。

 この日から男子の試合が再開され、イランの記者も戻って来ました。応援席は、イランだけではなく、フリースタイルの強いロシアの国旗もかなり見かけるようになりました。

 フリースタイル55kg級では五輪出場権まであと1勝という状況で日米決戦が行われました。記者席の右後ろから、米国選手に対するすごい応援あり。その声があまりにもかん高く響くので、「誰だ?」と思って見てみると、何と、あのクラリッサ・チャンではないですか。

 母親は日本人だけど、米国に住んでいるから、やっぱり米国人だね。外国人は国家に忠誠を尽くす人が多いから(日本人にもいるけど、戦前の教育の反動で、外国ほど愛国心は強くないんじゃないかな)、こうしたケースでは米国選手を応援するのは当然だろうね。愛国心とかの問題ではなく、チームメンバーとしてもね。

 米国国籍だけど、母親が青森出身の日本人で、日本に20数年間住んでいたビル・メイさんは、そうでもない面がある。7月の女子サッカーのワールドカップの決勝戦、日本-米国戦をチェコでテレビ観戦し、アナウンサーがあまりにも米国びいきというか、「そろそろアメリカの力が発揮されるでしょう」などと、アメリカが優勝することを前提としたアナウンスだったそうで、「何言ってんだ!」と頭にきたらしいです。母親の母国にも愛情を持っていることが、随所に出ています。母親は同じ日本人でも、米国生まれの米国育ちのチャンとは、ちょっと違いますね。

 女子67kg級では、井上佳子選手とアゼルバイジャンの試合で、日本からの終了間際のシーンへのチャレンジあり。ところが…。コンピューターがうまく作動し、なかなかその試合がビジョンに上映されないのです。スタッフはあわてふためいていましたけど、そのマットで何試合か前にあった浜口京子選手の試合が映し出されたりで、「何やってんだ」という感じ。

かえって疲れるのでは、と思えるほどの労力を使って弁当のオーダー(上)。やっとありつけて、にっこり(下)

 やっと出たと思ったら、早送りできず、試合開始の部分から一気に最後にとんでしまう。どうするのかな、と思っていたら、結局、最初から普通の速度で映し始めました^^; 待つこと1分45秒、やっとそのシーンが出てきて、日本のチャレンジが認められました。井上選手と相手の選手、マットの上で5分以上も手持ちぶさだったわけで、ちょっぴりかわいそうでした。

 第1セッションと第2セッションの間は、やはり2時間半くらい空きました。売店で買うパン食はあきたし、かといって高速道路を横切ってカリフールまで行くエネルギー(勇気?)はない。すると保高記者がネットを調べ、「近くに出前してくれるところがわるわよーーー」との歓声。英語のサイトで、よくそんなとことを探したね。そこまでしてでも、きちんとした食事を食べたいんだね。

 記者席担当の女の子に「電話できる?」とか話すと、けっこう親身になって相談に乗ってくれ、電話してくれる。「ここは遠いからダメ」「ここは、こんな料理」「電話じゃダメだから、メールしなければ」とか難しく、目指す料理がなかなかなく、決まらない。すべてにおいて面倒くさがりの筆者は「もう、いいよ」という気持ち。

 でも保高記者は粘り強く交渉を続け、最後はオーダーに成功。保高記者のこうした能力はさすがだ。英語でのやりとりなのに。筆者が食にこだわらず、胃に入れば何でもいいよ、という人間なだけなのだろうが。

 ファイナルでは、女子72kg級の決勝が壮絶な“女の闘い”になったとか。かつて頭突きで浜口選手の鼻を折るなどラフファイトで有名なスタンカ・ズラテバ(ブルガリア)に挑んだのは、ロシアの新鋭のエカテリナ・ブキナ(ロシア)。時に髪の毛をつかみあうなど(かつらでなかった!)、「これがレスリング?」という試合になったそうです。

 「そうです」というのは、その時間。栄和人監督の囲み取材のため見ることができず、後で聞いたことなんです。宿舎へ帰り、国際レスリング連盟のWebTVでじっくり見てみました。先に張り手で仕掛けたのは、ロシアのブキナのほうだという感じでしたね。ズラテバが張り手で対抗。

 ブキナが、ズラテバの“得意技”の頭突きを仕掛け、頭にきたズラテバがブキナの髪の毛をつかんで振り回す(これには反則のコーションが課せられた)。次はブキナがズラテバの髪の毛をつかんで注意。ひるまずに2度目の頭突き。ズラテバはブキナを場外に出したあと、力を抜いた時に手で足をすくって倒す…。

 あのズラテバが、頭突きを仕掛けられながらも、やり返さなかったのは、浜口選手への頭突き攻撃に対しての後ろめたさがあったからなんじゃないかな、という気がしました。浜口選手の頭突き事件の時は、レスラーの風上にもおけないヤツと思いましたが、この試合を見た限りでは、ズラテバの怒りはもっともかな、と。相手のラフファイトに対して、ラフファイトでやり返すくらいだから、5度目の世界チャンピオンになれたのかな、とも思いました。

 もし浜口選手が、ブキナからこんなラフファイトを仕掛けられたら、どうなるかな、と考えてみました。マットの上では人が変わったかのような闘争心を見せる浜口選手ですが、これ以上の人間はいないという心優しい人間。ズラテバのようなラフファイトでは返さないような気がします。格闘技選手にとってはマイナスかな…。

 やられたら、やり返さなければならないのでしょうが、相手の髪の毛をつかんで振り回し、頭突きを仕掛ける浜口選手の姿は見たくないなあ…。

 ズラテバとブキナは、表彰式でもそっぽを向き合っていたそうです。ロシアとブルガリアって、友好国(というか、師弟国?)なんですけどね。参考までに、私がマスターズの試合に出たとしても、絶対にこんな試合にはなりません。つかむものがないですから^^;

《9月15日》

女子団体3位のモンゴルの朝青龍・名誉会長がインタビューを受けていた

恒例ですから見せましょう。筆者の前夜の“ディナー”。ホテルの部屋で食べました

 







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