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2015.08.14

【特集】2015年世界選手権へかける(10)…男子グレコローマン66kg級・泉武志(一宮グループ)


男子フリースタイル 57kg 61kg 65kg 70kg 74kg 86kg 97kg 125kg
男子グレコローマン 59kg 66kg 71kg 75kg 80kg 85kg 98kg 130kg
 女   子  48kg 53kg 55kg 58kg 60kg 63kg 69kg 75kg

《泉武志・略歴》《泉武志・国際大会成績》《男子グレコローマン66kg級展望》《勝者の素顔》
《オリンピック&世界選手権・歴代優勝選手と日本選手成績=男子グレコローマン》


(文=布施鋼治)

 世界選手権(9月7~12日、米国・ラスベガス)へのキップを手にしたことで、男子グレコローマン60kg級の泉武志(一宮グループ)は、オリンピック出場という目標に一歩近づいたことを肌で感じている。

 世界選手権への抱負を聞くと、日体大の後輩からも慕われる26歳のナイスガイは手綱を締め直した。「(代表になったことで)応援してくれている会社や地元愛媛の方々にいい報告はできたと思うけど、このままではダメだということもわかっています」-。

■“企業レスラー”となったことで、取り巻く環境が一変

 世界選手権の予選だった6月の全日本選抜選手権は、初戦(2回戦)で71kg級全日本王者で階級を下げてきた井上智裕(三恵海運)に黒星。気を取り直して臨んだプレーオフで、その井上に雪辱してラスベガス行きを決めた。

 7月には世界選手権代表チームの一員としてポーランドに遠征。10数カ国の選手たちと練習する機会に恵まれたばかりか、ピトラシンスキ国際大会に出場してグランドという課題点を見つけ出した。「基本的に守りは弱かった方だけど、パーテール・ポジションからの守りが全然ダメでした。下からの攻撃力もなかった」

 8月上旬、日体大の練習を訪れると、松本慎吾監督にゲキを飛ばされながら必死に課題と向き合う泉の姿があった。「守り方や切り方がうまい選手から教わっているところです。世界選手権まで、時間は少ししか残されていないけど、足りないところはどんどん補っていきたい」

 フリーターとして日本代表を目指していた昨年度までは、自分の時間や休息する時間を持てなかった。“企業レスラー”となった現在、取り巻く環境は一変した。例えば食生活。「以前はコンビニ弁当や安いスーパーで『半額』のシールがついたお惣菜ばかり食べていた。今はちゃんとした外食ができるようになりました」

 空いた時間を利用して身体のメンテナンスをしたり、海外遠征に向けての英語のレッスンもできるようになった。パソコンを開け、お気に入りのレスラー──、ブルガリアのイボ・アンゲロフ(2013年60㎏級世界王者)とロシアのミンギヤン・セメノフ(2012年ロンドン・オリンピック55㎏級銅メダル)の試合が映っているYou tubeを食い入るように見続ける日々を過ごす。

■「国内での争いはもうやりたくない。3位以内に入ってリオ行きを決める」

 「彼らの闘い方を自分のスタイルに加えることができたらいい。組み手と攻め方を真似しようと思っています。腕とりひとつをとっても、今までは力任せにやっていただけだったけど、今は捕まえてから攻めるようにしています。なるべく密着して形を作って印象をよくし、得点力につなげたい」。実際に練習でそれを試してみたら、スタミナの消耗が全然違うことが分かった。

 「あとは、相手にチャンスを与えないこと。反対に、相手に腕をとられたらすぐ切る。ポーランドでいろいろ国の選手と一緒に練習して自分のスタンドは海外勢とそんなに差がないと思いました。少なくとも負けてはいない。対照的に、グラウンドの方は海外だとジュニア以下だと感じましたけどね(苦笑)」

 だが、海外勢との接触で手応えを感じたのか、世界選手権に向けての不安はあまりない様子だ。「国内での争いはもうやりたくない。(選考規定の)3位以内に入ってリオデジャネイロ行きを決めたい。優勝を狙っていきます」

 フリーターをやっていた頃、金銭的に迷惑をかけ続けた両親には月々3~4万円ずつ返済できるようになったという。「本当に好き勝手やらせてもらっているので、その分結果で恩返ししないと。リオデジャネイロには連れていってあげたいですね」。

 今日も泉は、地元愛媛の名産である「ポンジュース」を飲みながら、世界を夢見る。


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